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闇バイトから若者守る

2025.01.23

成人式会場に啓発チラシ掲示
愛知県

SNSで高額報酬をうたって強盗などの犯罪に引き込む「闇バイト」。カネ欲しさに加われば、一生消えぬ傷を負うことになる。愛知県警は若者の意識を啓発するため、11、12の両日、豊田市とみよし市で開かれた成人式の全会場に、闇バイトへの注意を促すチラシを掲示した。公明党の加藤貴志県議が実現した。

「高額バイト」「高収入」「ホワイト案件」などキーワードを示し注意喚起

成人式の参加者と闇バイトについて話す加藤県議(左)

会場入口に掲示されたチラシは、愛知県警が昨年10月に作成したもので、県ホームページで公開したり、名古屋駅前で配ったりしている。「やるな! 闇バイト! このキーワードに気をつけろ!」と大きな文字で書かれ、気を付けるべき文字を並べている。「高額バイト」「高収入」「日給5万円~」「ホワイト案件」「シグナル」(匿名性の高いアプリ)―など。

加藤県議は、豊田市の上郷交流館で開催された成人式に来賓として出席。祝辞の中で「成人すると社会的な責任が増し、自分のことを自分で守らなければならない場面も多くなる。若者をターゲットにした犯罪に気を付けてほしい」と語った。

闇バイトへの注意を促す愛知県警のチラシ

成人式に参加した女性はチラシに目を留め、「ネットでバイトを探すことがある。求人の中に闇バイトが混じっているとニュースで聞き、怖い。リスクを学んでおきたい」と話していた。

終了後、加藤県議は「来年に向け、愛知県全域でのチラシ掲示を求めたい」と決意を述べた。

闇バイトは、SNSに目を引く言葉を載せて若者らを誘う。その後、指示役が応募者に連絡し、匿名性の高いアプリなどでやり取りをする。応募者が犯罪に巻き込まれたと知る頃には、家族や住所など個人情報を送信した後で、脅迫を受けて犯罪に加担してしまう。

若者が闇バイトに引っかからないようにするには、特徴的なキーワードを知ってもらうことが有効であり、成人式が絶好の機会だと考えたのが加藤県議。県警に対し、成人式での闇バイトへの注意喚起を要望した。その結果、加藤県議の地元である豊田警察署管内でのチラシ掲示が決まった。

AI活用で不審投稿削除を

党愛知県本部副代表 安江のぶお 参院議員

闇バイト対策の強化を政策に掲げる党愛知県本部の安江のぶお副代表(参院議員、参院選予定候補=愛知選挙区)に話を聞いた。

弁護士時代、特殊詐欺の「受け子」として捕まった少年らと出会った。軽い気持ちで犯罪に手を染めるケースが少なくない。犯罪を防ぐため、法改正を含めあらゆる手を打つのが政治の使命だ。

愛知県警はAI(人工知能)を活用し、SNSで闇バイトを募集する書き込みへの自動警告を実施している。投稿の削除確認もするなど効率的だ。私はこの取り組みを全国展開するよう主張し、公明党の政府に対する提言に盛り込まれた。石破茂首相は先月、公明党の参院代表質問に対し「AIも活用した対策を強化する」と答弁した。

今後は地方議員と協力し、闇バイトの危険性を「自分ごと」として捉えてもらう活動にも力を入れたい。

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