ユーストークで出会いの場求める声多く
三浦青年局長にインタビュー
「若者・おひとりさま」を応援!――。公明党青年委員会(委員長=国重徹衆院議員)は現在、若い世代への支援策の検討・推進に加えて、性別・年齢を問わず、単身世帯・独身の方が安心して暮らせる社会の構築に取り組んでいます。若者世代と関わりの深い、この政策テーマの背景や意義、具体的な取り組みなどを三浦信祐青年局長(参院議員)に聞きました。
――「若者・おひとりさま」支援に取り組む背景は。
三浦信祐青年局長 党青年委員会は2016年から、若者の声を直接聴く運動「ユーストークミーティング」を積極的に進めてきましたが、参加者から“ありのまま”の率直な意見や要望を頂けるようになりました。そうした中で、若者から「出会いの場をつくってほしい」といった声を聴く機会が増えてきました。ある時には、「実は皆の前では話せなかったけど……」と、ユーストークが終わった後に直接、悩みを打ち明けてくれたこともありました。
若者政策といえば子育て支援に目が行きがちですが、一概に若者といっても「子育て」「結婚」「出会い」などの人生の節目やライフステージがあり、それらに至るまでの“手前”のステージもあるはずです。そこに光を当てることが非常に大切です。将来、誰もが輝いていける社会を見据えるならば、「おひとりさま」への支援は重要だと考えます。
また先日、福島のユーストークに参加した際、認知症の家族の介護に“一人”奮闘する青年の話を聴きました。こうした青年が、社会的な支援が足りず希望を失うことがないようにする施策も必要です。結婚支援に限らず、若い世代が思う存分活躍できる社会をつくらなければならないと強く決意しています。
■結婚支援や男女格差の是正を/就職氷河期世代のサポートも
――特に「おひとりさま」を支援する上での視点は。
三浦 一つは、「望んで結婚をしたい」と思う人への後押しです。行政が主導する結婚相談の拡充など、“出会いの場”創出に総力を挙げます。二つ目は、自ら「おひとりさま」を選択する時代でもありますので、「男女間の賃金・就業格差など将来への不安を感じている」という独身・単身者に向けた支援です。三つ目は、バブル崩壊で雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った「就職氷河期世代」へのサポートです。
さらに四つ目として、わが国の単身世帯が3割を超え、若い世代だけでなく独居高齢者を支える取り組みも挙げられます。長年連れ添った配偶者を亡くし、最期は一人で老後を迎えるという方もいると思いますので、そうした方々の課題も共有し、一緒に乗り越えていかなくてはなりません。
――社会全体に求められていることは。
三浦 「結婚する」「子どもを生み育てる」「独身・単身で過ごす」というように、人生にはさまざまな生き方があります。そうした多様性を社会全体で認め合い、尊重し合えるような意識を醸成していく努力が、もっと必要だと思います。その中で「おひとりさま」への支援が浸透すれば、社会のあらゆる仕組みや意識が変わると思います。
ただし、気を付けなければならないのは、「おひとりさま」というレッテルを貼るためにやるわけではないという点です。独身・単身者と、そうでない人との間で、分断を生むような事態は避けるべきです。
■若い人たちと政策練り上げる/ネットワークで好事例を共有
――党青年委員会として具体的にどう取り組みますか。
三浦 若者の経済的基盤を確立するため、賃上げや住まいの確保に向けたサポートが必要です。また、将来のビジョンを描く上で雇用環境の改善も重要です。このほか、独居高齢者を地域で支えるコミュニティーづくりも課題です。党青年委として、行政からのヒアリングや視察活動などを通じて支援策を探っていますが、「若者らと一緒に政策を練り上げる」ことを最も大切にして活動を進めたいと思います。また党のネットワークを活用し、青年議員同士が好事例を共有しながら、それぞれの地域に合わせた支援策を推進していきたいと考えます。
――SNS(交流サイト)の活用など情報発信については。
三浦 党青年委のX(旧ツイッター)を軸に、全国の青年議員にも、「おひとりさま」支援に関する好事例を「#若者・おひとりさま応援宣言」と付けて発信してもらい、情報を拡散していきます。また、各地域での街頭演説でも「おひとりさま」に関する話題を盛り込んでいく方針です。これからも、ネットワーク政党としての強みを生かし、具体的な政策立案を若い皆さんと共に進めてまいります。