<対談>けいの信一 東京都本部青年局長(都議)×行田政春 東京・品川区議(元消防官)
“一人”の命を救うのが使命
東京消防庁の消防官として、火災・救急現場の最前線で活躍してきた行田政春・品川区議。一方、荒川の治水対策をはじめ、東京の防災対策に心血を注ぐ、けいの信一都議。共通するのは「火災や災害から“一人”の命を守るのが、政治家の使命」という信念です。
けいの信一・都本部青年局長 消防官として、どのような活動をされてきたのでしょうか。
行田政春・品川区議 消防官というと、「火を消す」仕事をイメージする方が多いと思いますが、私の場合、火災現場をはじめ、救急隊員として救命救急にも携わってきました。多くの命を救ってきた一方で、孤独死された方や自ら命を絶った方など、言葉にすらできない現場を何度も目の当たりに。救えなかった命、守れなかった暮らしを思うと悔しくてなりませんでした。
けいの 政治の道を志すようになった、きっかけがあるそうですね。
行田 はい。一つは、2020年以降、コロナ感染者の搬送が急増したことです。改めて人の命の尊さや健康の大切さを見つめ直す契機となりました。また、17年の築地場外市場の火災現場では、木造の店舗が密集していたため、風にあおられ、7棟・935平方メートルがみるみる延焼。私も消火活動に当たりましたが、“木密”で消火が思うように進まない現実に、政治の重要性を痛感しました。
けいの 大変な経験をされたんですね。私は、汗まみれになって働く町工場の両親の元、東京都荒川区で生まれ育ちました。それだけに、隅田川や荒川の水害から周辺住民を守るとともに、木造住宅密集地域の不燃化など、防災対策の充実に力を入れています。ところで、消防官の経験が、政治で生かされた場面はありますか。
行田 救急隊員だった時、「AED(自動体外式除細動器)があれば、あと一歩で命を救えたかもしれない」と感じる現場を何度も見てきました。この経験を踏まえ、初めての議会質問でAEDのコンビニなどへの設置拡大を訴えました。その後、区とコンビニ事業者が包括連携協定を締結し、昨年8月から区内のコンビニ約90店舗に一気に広げることができました。
けいの 素晴らしい取り組みですね!
事前の準備、何度も確認を
冬場の12月から3月までは火災が増える時期です。特に、「乾燥」と「南風」が影響する春先の3月は、1年で最も火災件数が多いというデータもあります。また、首都直下地震や河川の氾濫などに備える防災の取り組みも不可欠です。それらのポイントは、事前の「準備」にあるというのが、二人の結論です。
行田 消防官だった時、先輩から「消防活動は、準備が8割だよ」とずっと言われてきました。消防機器や装備品がどこにあるか、それがすぐに使える状態なのか、もし作動しなかった場合の予備をどうするかなど、徹底して準備することを仕込まれました。これは、普段の私たちの防災意識にもつながるのではないでしょうか。
けいの 同感です。私の地元・荒川区は、全面積の約6割が木造密集地域です。加えて、近くに隅田川や荒川が流れており、地域住民は河川の氾濫や地震から身を守るための防災意識が極めて高いと思います。行政による防災対策と合わせて、ハード・ソフト両面の取り組みが欠かせません。そこで、元消防官の視点から、私たちの身近でできることって何でしょうか。
行田 火災についてですが、消火器の場所や使い方など、事前に把握しておくことです。ただ、消火器はあくまで初期消火のためのものです。例えば、火の手が天井に上ってしまったら、すぐに逃げて自分の身を守ることが大切です。木造家屋やマンションに限らず、火災はどこでも起こる可能性があります。タバコの不始末はないか、コンセントにほこりがたまっていないかなど、事前に確認しておくことも重要ですね。
けいの 参考になります。都議会公明党の推進により、東京都は、災害による停電時でも、自宅での生活を継続しやすいマンションを「東京とどまるマンション」として登録・公表し、普及を進めています。このほか公明党は、大雨時に増水した河川の水を一時的にためて氾濫を防ぐ「調節池」の整備や、老朽家屋の建て替えや道路の拡幅などを支援する「不燃化特区制度」の創設など推進してきました。国、地方のネットワークを生かし、今後も政策実現に走り抜きます!
行田 共に頑張りましょう!
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