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分断のない社会へ 「青年政策2020」を政府に要請

2020 . 09 . 18
▼ 1200人超の若者と語って練り上げた「青年政策」を首相に届ける。NHKや全国紙で報道多数。
▼ 社会の分断を防ぐため、中間所得層を手厚く支援。奨学金の返還支援や家賃補助を掲げる。
▼ 提言は「出して終わり」ではない。政策を深掘りして、若者の意見を聴き、「政策の実現」に挑み続ける。

1、1200人超の若者と語って

議員が練り上げた政策

 

8月11日、私たち公明党青年委員会は、

次の10年に向けた

政策提言「青年政策2020」を、

安倍晋三総理(当時)に直接届けました。

 

安倍晋三首相(中央右、当時)に「青年政策2020」を申し入れる党青年委のメンバーら=8月11日 首相官邸
安倍晋三首相(当時)(中央右)に「青年政策2020」を申し入れる党青年委のメンバーら=8月11日 首相官邸

 

この模様は、NHKをはじめ、

多くの全国紙でも報道されました。

 

昨年末から対面やオンラインで実施した

1200人を超える若者との

ユーストークミーティングや、

党青年委員会公式ホームページ・

Twitterアカウント上に設置した

ご意見箱を通じて、

多くの若者のお声を頂戴しました。

この提言は、まさに、

若者と一体となって作り上げた若者の声の結晶です。

 

ご協力に心から感謝申し上げます。

 

※詳細は青年政策2020をご覧ください。

 

 

2、青年の声から紡ぎ出した2つの理念

 

「青年政策2020」では、

2つの理念を掲げました。

 

一つは、

「公正公平な社会の実現のために、

不信、不安による分断を回避し、

支え合いによる連帯を生む」こと。

もう一つは

「GDPなどの経済指標では測れない

国民の豊かさを追求する」ことです。

 

ユーストークミーティングでの語らいや

ご意見箱に届けられた声を通じて感じたことは、

コロナ禍によって負担を

強いられたにもかかわらず、

行政支援を受けられず、

「政治から取り残されている」と

不安を感じている若者、

とりわけ単身世帯が多く存在する、

という現実でした。

 

この状況を放置すれば、

支援を受けられない方々の不公平感が増し、

支援の有無による社会の分断を生みかねない。

分断を防ぎ、支え合いによる

連帯を生み出すための取り組みが

急務だと改めて痛感しました。

 

また、多様な生き方や働き方を

認めてほしいという声など、

一人一人に合った幸福を

追求する声も多く寄せられました。

 

GDP(国内総生産)などの

経済指標では測れない、「幸せの最大化」こそ、

本来、社会がめざすべきものです。

と同時に、政治がアプローチしていかなければ

ならないことでもあります。

この視点を軸の一つに据えることにしました。

 

 

3、8つの重点項目

 

この2つの理念のもと、私たちは、

具体的に、8つの重点項目を掲げました。

 

以下、ポイントをご紹介します。

①「中間所得層への力強い支援」~奨学金の返還支援や家賃補助制度の創設など~

これは、従来にない視点として

 

メディアからも注目を集めました。

 

収入は増えないのに支出や負担は増えていく

――こうした不安を抱えているのが中間所得層です。

行政支援の対象から外れがちな

若い単身者も、多くが中間所得層です。

 

低所得者への支援も

さらに充実させなければいけませんが、

分断を回避し、低所得者を含めた

支え合いの連帯をつくるには、

支援の対象を中間所得層まで広げる必要があります。

 

そのために、

賃金を上昇させることは言うまでもありませんが、

生きていくために必要な費用、

いわゆる固定費の削減も大事です。

具体的な政策として、

奨学金の返還を、

国や地方自治体が肩代わりする仕組みを

さらに充実させること、

民間賃貸住宅における

家賃補助制度の創設などを掲げました。

 

②社会生活の基礎を支える方々への強力な支援

ユーストークミーティングなどで

頻繁に聞かれたのは、

「人のために頑張っている人を応援したい」

という思いでした。

提言では、

社会生活を支えてくださる方々の例の一部として、

医療や介護、福祉(障がい福祉含む)はもとより、

保育や幼児含めた教育、消防、

廃棄物処理、物流などをあげました。

 

これらの方々のサービスを正当に評価し、

その賃金を大幅に上げるなどの支援を

推進することも掲げましたが、

このことはひいては、

支え合いにより国民が豊かさを享受しあう

社会の構築にもつながると考えています。

 

③育休取得環境の整備

「このままでは、

仕事と育児の両立を諦めざるを得ない」

――ユーストークミーティングなどを通じて、

こうした悲痛な叫びを何度も伺う場面がありました。

 

育休の取得環境を整備することは、

働き方や生き方の多様性、

柔軟性を尊重することにつながり、

国民の幸福に直結します。

 

今回の提言では、

育休制度を利用しやすい社会の構築へ、

さらに踏み込むことにしました。

 

具体的には、

育児にとって重要な最初の一カ月間について、

現在、休業前賃金の67%となっている

育児休業給付金の給付率を

100%まで引き上げる制度の導入を掲げました。

一向に進まないとの指摘の多い育休取得が

進むよう全力を挙げていきます。

 

④全国民が等しくデジタル技術を活用できる社会

「全ての人がデジタル技術を活用できる社会」

をめざし、

行政のオンライン化を進めることは急務です。

 

しかしその過程で、

過度な通信料負担が発生することを

防がなければなりません。

そのために通信料金やサービスの多重化を進めます。

 

さらに公正な競争を促進するために、

大手事業者が持つ設備を

中小の事業者が借りやすくして新規参入を促し、

利用者が事業者を乗り換えやすくします。

 

その他、コロナ禍によって浮き彫りになった

⑤テレワークを軸とした働き方の推進
⑥文化芸術・スポーツの振興
⑦若手研究者への支援
⑧感染症と自然災害の脅威から命を守る

の重点項目についても、

どれ一つ漏らすことなく強力に進めます。

 

※詳細は青年政策2020をご覧ください。

 

 

4、若者が望む七つの社会

 

次に、「若者が望む七つの社会」と題し、

理想の社会像を七つ示しました。

 

その中で、特に強調したことが、

「若者が行政や政治に自ら関わることのできる社会」

をつくることです。

 

ユーストークミーティングで語らう中で、

若い世代の皆さんの政治や行政への

関心の高さを率直に感じました。

 

ただ、社会的な意思決定プロセスに

自らの声がなかなか反映されない現状に、

もどかしさを感じ、それが、イコール、

「政治への諦め」にもつながっているように感じます。

 

そこで、提言では、

社会の発展や自らの生活向上に

関わることができるという「実感」を持てるよう、

政府や地方自治体が開催する

審議会等の構成員に若者枠を設け、

若い世代の代表者を入れることを強く求めました。

 

また、スウェーデンの例などを参考に、

若者政策担当大臣や子ども若者省をおき、

各分野の若者政策・若者参画政策を

フォローアップ・レビューする体制を確立し、

継続的に点検しながら政策を改善していく

サイクルをつくることも求めました。

このことは若者団体やメディアからも相当、注目されました。

 

この点、公明党青年委員会所属の青年議員も、

より一層、皆様の声を聴き、

声を政治に届けていく取り組みが

必要なことは言うまでもありません。

 

国会議員だけでなく、

地方議員とも連携を取りながら、

ユーストークミーティングを重ねていきたいと思います。

 

 

5、核兵器廃絶など

「未来を創る若者からの提言」

 

提言の最後を飾るのが、

「未来を創る若者からの提言」です。

 

これは、若者がもつ価値観が反映された世界を、

若者とともに創る、

という思いも込められております。

 

ユーストークミーティングを通じて

気づかされたことがあります。

 

それは、「他人のため、社会のため、

世界のため、自分は何ができるか」

と考えている若者が非常に多かった点です。

将来の社会を担い立つ今の若者の正義感、言葉には、

全ての世代における課題を解決する力強さを感じました。

 

それら若者の声を踏まえ、

SDGs(持続可能な開発目標)の推進や

気候変動対策などの提言に加えて、

安倍総理(当時)に強く訴えたのは、

「核兵器のない世界」を望む若者の声です。

 

先日、こんな報道を目にしました。

アメリカで若者を中心に行われたアンケート結果で、

「核兵器は必要ない」と回答する人が

7割に上っている――と。

 

アンケートを実施したのはNHK広島放送局。

 

被爆75年の本年、

「平和に関する意識調査」として、

広島県、広島県以外の全国、それに、

アメリカの18歳から34歳を対象に、

インターネットでアンケートを実施。

回答は3つのグループで、それぞれ約1000人、

合わせて3000人余りから寄せられ、

その意識や考え方の違いを比較したそうです。

 

報道によると、その中で、核弾頭の総数が、

世界で約1万3400個と推計されている

「核兵器」の必要性について、

二者択一で聞いたところ、

広島県と広島県以外の全国で同じ傾向となり、

日本人の約85%が「必要ない」と回答。

 

私が特に注目したのは、

核兵器を保有するアメリカでも70%余りが

「必要ない」と答えたという点です。

 

これは、核兵器保有国の若者の声として

注目すべきデータだと感じています。

 

私は8月11日、

「青年提言2020」の政府申し入れの席上、

安倍総理(当時)に対し、このデータを示しつつ、

日本が「真の橋渡し」役として、

核保有国を巻き込むリーダーシップを

発揮するように伝えました。

そして、特に核兵器禁止条約について、

条約をめぐる国際的分断を回避し、

橋渡しをするためにも、

日本が条約に反対であるかのようなメッセージは

決して発するべきではなく、

きちんとフォローしていくことを求めました。

 

 

6、提言は「出して終わり」ではない

 

以上のように、

直面するコロナ禍への対策から長期的な展望まで、

多岐にわたる提言となりました。

 

当然ですが、

提言は「出して終わり」ではありません。

「実現するための手段」です。

 

この「青年政策2020」を

とりまとめる過程において、

提言内容の一部を党全体の政策にも

盛り込む作業を行い、結果、

政府の予算編成の基礎となる

「骨太の方針」に多く反映させることができました。

 

ただ、提言の最終ゴールは、

政策として具体的に予算をつけること。

予算案に盛り込まれて閣議決定され、

国会で成立しない限り、

「実現」とは言えません。

 

国の来年度の予算の閣議決定は、

通例だと、毎年12月。

 

その中間ポイントとして、

大きな山場となるのが、

各府省庁が来年度予算の中で

実施したい施策の概要を示す、

いわゆる予算の概算要求です。

 

とりまとめの時期は毎年8月末なのですが、

今年はコロナ対応の影響などで、

当初から1カ月ずれこみ、

9月末が締め切り予定となっています。

 

この概算要求から予算案の閣議決定までの間、

政府だけで予算を全て決めるわけではありません。

与党である自民党、公明党と

内容を吟味するプロセスを踏む必要があります。

政策の「実現」に向け、

霞が関の官僚と議論を闘わせていく決意です。

 

再度、強調しますが、

提言を「出して終わり」にさせない。

 

皆様の貴重な声を「聴いて終わり」にさせない。

 

そのためには、提言で掲げた政策を

さらに深掘りしていく必要があると感じています。

さらに、皆様からご意見を伺い、

より良い政策をつくり実現していきます。