徹底した現地調査がもたらした全面解決

日本の4大公害病の一つ「イタイイタイ病」は、大正期以来、富山県の神通川流域で多発していた病気であった。1957年にはすでに、三井金属神岡鉱業所からの廃水の鉱毒が原因だと告発されていたが、政府は黙殺し続けた。  公明党は、67年に国会で初めてイタイイタイ病問題を取り上げ、政府に公害病認定と患者救済措置を迫った。  だが、政府は当初「原因がわからない」の一点張り。そこで、公明党は徹底した現地調査に取り組み、衆参両院の委員会では毎回のようにイタイイタイ病を取り上げた。  そして、68年5月8日、厚生省(現・厚生労働省)はついにイタイイタイ病を公害病と認定。認定第1号となった。  また、公明党は県立イタイイタイ病資料館の建設(2012年開館)も推進するなど、悲劇を風化させないための取り組みも続けている。  なお、イタイイタイ病をめぐっては、2013年、原因企業と被害者団体の間で救済策の合意書が交わされ、認定から45年を経て全面解決に至った。

【写真】公明党の公害追放全国大会で公害の実情を訴えるイタイイタイ病患者の小松みよさんを支える公明党・矢追秀彦参院議員 (東京・千代田区 1970年9月20日)