難治性てんかんの治療に希望の光

大麻というと、幻覚作用をもたらす違法薬物というマイナスイメージばかりが強い。しかし、大麻の成分には医療に用いられるものもある。
たとえば、標準的治療では発作が収まらない「難治性てんかん」の患者に、大麻草から抽出したCBD(カンナビジオール)を主成分とする製品を用いると、発作の一部が抑えられることが多い。そのため、米国では2018年、CBDを含む治療薬「エピディオレックス」が薬事承認されている。だが、日本では大麻取締法の規定によって同薬を使用できず、法改正を求める声が上がっていた。

そこで公明党は、党を挙げて患者団体や医師と連携し、国会質問で取り上げるなど法改正を強力に推進してきた。

そして、2023年12月、大麻草由来の医薬品を医療現場で使用可能とすることなどを柱とする「改正大麻取締法・麻薬取締法」が成立した。同法の改正は、じつに75年ぶり。さらに、CBDを薬だけでなくオイルやサプリメントとして使用する道も確保。国内約30万人(推定)の難治性てんかんの患者とその家族に、希望の光を贈る改正となった。

こちらの動画でより詳しく紹介しています。
【写真】「日本臨床カンナビノイド学会」の代表が、大麻成分由来の医薬品を難治性てんかん治療に使えるようにすることを求め、公明党・濵地雅一厚労副大臣に要望書を手渡す(2023年9月27日)