Local Report

地域の未来(あす)へ―貢献する議員・党員ネット発信で広がる共感

ヤギとのふれあいをFBで発信スマホで手軽に、1日5~6回投稿も

那覇市議会 翁長俊英議員

「今日のヒージャー便り」――かわいいヤギと子どもたちが楽しそうにふれあう様子を、定期的にアップしているのが沖縄県那覇市議会・翁長俊英(おなが・しゅんえい)議員のフェイスブック。ヒージャーとは沖縄の言葉で「ヤギ」のこと。このヤギとのふれあいを通して、翁長さんは地域に大きな共感の輪を広げている。翁長さんのFB 

手づくりの”ヤギ園”実現で子どもたち大喜び

舞台は那覇市の東部、識名(しきな)地域にある「大石公園」。高台にあるこの公園は周囲の展望が抜群で、遊具も充実しており子どもたちの格好の遊び場だが、ほんの数年前までは未整備で荒れたまま放置され、地域の評判も悪かったという。「この場所を何とか地域の憩いの場にしたい」と、公園の整備促進を市に訴え続けていた翁長さん。その中でひらめいたのがヤギの飼育だったのだが、実はそこにいたるまでの背景があった。

▲大石公園では子どもたちがヤギとのふれあいを楽しんでいる。翁長さんの自宅は公園まで徒歩数分。毎日のようにヤギの様子を見にきている

     

以前、銘苅(めかる)庁舎近くの緑地にギンネムという草が繁茂して、毎年多額の草刈り予算がかかっていた。そこで翁長さんは「ギンネムはヤギの好物。ヤギを放牧すれば、草をきれいに食べてくれるし、近くの小学生とのふれあいもできる」と提案。「そんなにうまくいくはずがない」と周囲に笑われながらも、1年間の期限付きで実現にこぎつけた。友人から3頭のヤギを借り受け、「メェーメェーやぎさん草食み隊」として発足させたのが2007年。当初は「得体の知れない生き物がいる」と通報されたこともあったが、ヤギは確実に除草費用を削減してくれたという。

見事な1万本「ゆり祭り」も初開催!

翁長さんが生まれ育ったのは沖縄本島とは離れた宮古列島にある多良間島(たらまじま)という現在約530世帯の小さな島。子どものころから、いつも身近にいたヤギの世話をして一緒に育った。「那覇ではヤギを見たこともない子どもも多い。ヤギとふれあうことが大事な情操教育にもなる」と、緑地での放牧と並行して大石公園でのヤギ飼育も着々と準備を進めた。

▲昨年4月に開催された「第1回大石公園ゆり祭り」では馬も登場した

主体になるのは、地域の人のボランティアからなる「大石公園まちづくり委員会」。皆でフェンスや厩舎を手作りしてヤギを飼える環境を整え、2010年に「ヒージャー園」がスタート。今では、毎日子どもたちがヤギとふれあう姿が見られ、保育園や介護施設、お祭りなどへのヤギの“出張”依頼も増え、他県から訪れる人も多いという。公園全体も整備が進み、公園の斜面に植えた1万本のゆりを鑑賞する「大石公園ゆり祭り」も昨年4月に初開催。さらに昨夏はひまわりも植え、今年は沖縄の花であるハイビスカスも新たに植える予定になっている。

初当選から17年。”カベ”乗り越え、信頼の花開く

翁長さんは昨年7月の市議選で5期目の当選を果たしたベテラン議員。市議会党団長も務めている。以前からブログは書いていたものの、パソコンは得意な方ではなかった。ところが昨年4月にフェイスブックを開始したところ、その手軽さにびっくり。自らスマートフォンで撮影した写真に簡単なコメントをつけるだけでその場で投稿できることから、今や一日に平均3回、多いときは5、6回もアップしている。さまざまなシーンで投稿しているが、やはり反響が大きいのがヤギで、知らない人からもたくさんのコメントが寄せられるという。

▲「スマートフォンからの投稿は本当に手軽で便利です」と語る翁長さん

初当選は平成8年、40歳の時。公明党参院議員の秘書からの転身だったが、一番苦労したのが地域のカベだった。多良間島出身で高卒後上京して20数年たっていた翁長さんにとって、同じ沖縄とはいえ那覇は全くなじみのない地域。「地縁」が選挙に大きな影響を及ぼす沖縄にあって、そのカベを乗り越えるのにはそれなりの時間が必要だった。初当選から17年、翁長さんがコツコツと地域に積み上げてきた実績と行動が、「大石公園」という舞台で大きく花開いたといえよう。

大石公園の一番上の広場に行くと、周囲が広く見渡せるが、ここが翁長さんの街頭演説の定番の場所だという。ハンドマイクを片手にした翁長さんの演説がきょうも地域に響きわたっている。