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移植推進法が成立

公明新聞:2012年9月7日付

東京都赤十字血液センターを訪れ、臍帯血の保存設備の説明を聞く党PT=2011年7月 東京・江東区

東京都赤十字血液センターを訪れ、臍帯血の保存設備の説明を聞く党PT=2011年7月 東京・江東区

臍帯血、骨髄などの造血幹細胞
バンク運営に財政支援も
公明が中心的役割

白血病治療などに有効とされる造血幹細胞の移植を拡大するために、同細胞の適切な提供を図るための推進法(議員立法)が、6日の衆院本会議で全会一致で可決、成立した。

法案は今年6月に公明党など野党4党が参院に提出。その後、8月27日に参院厚生労働委員会提出の法案とすることが決まり、同29日の参院本会議で全会一致で可決、衆院に送付されていた。

造血幹細胞には(1)骨髄(2)末梢血幹細胞(薬で末梢血中の造血幹細胞を増やして採取)(3)臍帯血―の3種類がある。これらは血液のもととなる細胞で、造血幹細胞を移植することにより、通常の抗がん剤投与よりも強力な治療が可能となり、造血機能の回復や免疫系異常の是正などの効果も期待されている。

同法は造血幹細胞の提供促進や移植機会の公平化、細胞の安全性の確保のほか、提供者の健康の保護などを基本理念に掲げた。また財政的基盤が弱かった、臍帯血バンクや骨髄バンクが安定的に運営できるよう、国は費用の一部を補助することができると定めた。緊急性の高い患者などに迅速に対応するため、国が全国数カ所に中核拠点病院を整備することなども盛り込んだ。

さらに、ドナー登録や同細胞提供関係事業者間の連絡調整、情報の一元管理・提供などを行う支援機関を、全国に一つ指定するとしている。

推進法成立に向けて公明党は、2011年5月に山本香苗参院議員を座長とする、臍帯血法整備推進プロジェクトチーム(PT)を設置。12月には同PTを造血幹細胞移植法整備検討PT(座長=渡辺孝男参院議員)に改編して議論を重ね、法案策定の段階から中心的な役割を果たしてきた。

結び付いた市民活動と政治
NPO法人 血液情報広場・つばさ
橋本明子 理事長

1991年12月に骨髄バンクが出発してから21年。各党が力を結集して、法律が成立する場面にやっと立ち会うことができました。

率直に言って私には、これまで活動に際して政治家に頼るという発想はありませんでした。しかし有田さんと時間を共有し、公明党の皆さんと触れ合う中で、一人の市民の声に耳を傾け、党を挙げて取り組む姿勢を目の当たりにしました。公明党の中に真の政治家の姿を見た思いです。

今回、市民活動と政治が結び付き、大きな力を発揮しました。最後までブレずに奮闘してくれた公明党に感謝しています。

幸せな気持ちで成立迎える
NPO法人 臍帯血国際患者支援の会
有田美智世 理事長

公明党をはじめ、造血幹細胞移植推進法の成立に尽力していただいた各党の方々には大変感謝しています。これで公的バンクの安定的な運営が可能となるなど、当面の課題が解決されます。法整備に一致団結して取り組んできた関係団体の全員が、幸せな気持ちで成立の日を迎えることができたと思います。

これまでも公明党は、臍帯血移植の保険適用や公的バンク設立など、一人の患者のために私たちと一緒に現場で汗を流して闘ってくれました。そんな公明党の柱である地方議員や党員、支持者の方々にもあらためて御礼を申し上げます。

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