「島の声 政治に届いた」

高校生への修学支援に喜び
離島の暮らし応援
一人に寄り添う 公明党の取り組み


神島を訪れ、島民から話を聞く坂倉市議(中央)=三重・鳥羽市

三島由紀夫の小説『潮騒』の舞台として知られる三重県鳥羽市神島。人口約400人の、この小さな島で、島民が「あの日から島は変わった」と語る一つの出来事がある。

2012年2月、神島を含めた鳥羽市の離島4島を、公明党離島振興対策本部の遠山清彦本部長(衆院議員)と山本博司事務局長(参院議員)、伊藤渉衆院議員(当時は前職)らが訪れた。「地元選出ではない国会議員が島に来るなんて今まで記憶にない。離島振興への真摯な公明党の姿勢が伝わってきた」。長年、島の振興に力を注いできた他会派のある市議は、当時をこう振り返る。

公明党が、山口那津男代表の沖縄の離島訪問を契機に、政党として初めて対策本部を設置したのは、10年10月。以来、対策本部のメンバーは、全国各地の離島へ精力的に足を運び、住民らと対話を重ねてきた。

鳥羽市の離島で開かれた党対策本部と島民の懇談会では、魚価低下による漁業への影響や医療・福祉を担う人材の不足、防災対策などへの不安を訴える切実な声が相次いだ。

船の定期券代が高すぎる。何とかならないか―。懇談会の席上、高校生の子どもを持つ一人の母親の声が寄せられた。鳥羽市の離島には高等学校がない。このため、子どもたちは、高校生になると親元を離れて本土に下宿するか、定期船での通学を選択する。しかし、下宿より費用が掛からない自宅通学でさえ、定期券代の負担は重い。本土と最も離れた神島の場合、6カ月分で9万2020円も掛かる。

これに対し、遠山氏は、離島から通う高校生に通学費などを助成する国の「離島高校生修学支援事業」の活用を提案するとともに、同市での実現へ全力で取り組むと約束した。

党対策本部が鳥羽市の離島4島を訪れた翌月、国会には離島で暮らす人々への支援充実を訴える公明議員の姿があった。そのテレビ中継を見た多くの島民から、公明市議の坂倉広子さんのもとに「私たちの声が本当に政治に届いた。公明党の取り組みは本物だ」との声が寄せられた。

国会議員に呼応し「制度を実現するのは今だ」と、坂倉市議らも行動を開始。他会派の議員有志とともに、木田久主一鳥羽市長に、国の事業を活用した支援制度の創設を要望した。

これをきっかけに鳥羽市は、市内に住む全ての高校生を対象に、月額1万2500円を上限に通学費を補助する支援制度を創設、今年1月から運用が始まった。併せて下宿生への支援も開始。長年の島民の願いがかなった。

公明提言、振興法に反映

党離島振興対策本部は毎年、全国の島民の声を基に政策提言「離島振興ビジョン」を発表しており、今年4月からは、この公明提言を数多く反映した「改正離島振興法」が施行されている。

今回の改正法では、離島振興は「国の責務」と明記したほか、「離島特区」や「離島活性化交付金」の創設が盛り込まれた。従来の道路・港湾整備などのハード中心の財政支援から、妊婦の出産支援や高校生の修学支援など、島の実情に応じて交付金を使えるようにした点が特徴。

離島が抱える課題は多岐にわたる。今年6月に発表した「離島振興ビジョン2013」では、産業振興・雇用創出の強化やドクターヘリの運航、航路・航空路への支援強化など、より一層、島民の実生活に即した支援策を提言した。

「『離島だから』と諦めかけていた人々の力に必ずなる」。今後も公明党は本土と離島の格差是正に取り組んでいく決意だ。

文中敬称略、肩書は当時
2013年9月19日付 公明新聞