認知症“寄り添う支援”に

公明新聞:2017年12月25日(月)付

里見隆治事務局長里見隆治事務局長(参院議員)

党推進本部が政府に提言
当事者の意思を尊重
政府挙げた取り組みへ「基本法」制定訴え
里見隆治事務局長(参院議員)に聞く

公明党認知症対策推進本部(本部長=古屋範子副代表)は、総合的な認知症施策の推進に向けた提言を政府に提出しました。同本部の里見隆治事務局長(参院議員)に、提言の狙いやポイントを聞きました。

――提言の狙いは。

2025年には認知症高齢者が約700万人にまで増えると推計されています。認知症になっても尊厳を持って生きられる社会を実現しなくてはなりません。医療や福祉だけでなく、まちづくり、教育、生活支援など多岐にわたる施策を推進していくことが重要です。これらの施策の充実・加速へ、推進本部として現場の調査を重ね、関係者から聞いた声を踏まえてまとめました。政府の施策などへの反映をめざします。

――ポイントは。

提言は、多岐にわたる認知症に関する課題に政府を挙げて総合的に取り組むための「認知症施策推進基本法」(仮称)の制定のほか、▽本人の視点に立った取り組み▽介護者への支援▽地域づくり▽早期診断・早期対応▽若年性認知症支援▽研究の推進――の7分野で構成されています。

特に基本法の制定は、政府が責任を持って認知症施策を推進することにつながる重要な取り組みであり、提言したことを現場の関係者から歓迎されています。

――特に重視したことは。

認知症当事者本人の意思を尊重しながら、家族も含めて寄り添う姿勢を重視しました。「本人の視点」という項目では、当事者が地域社会の一員として活躍できるよう、従来の「お世話型支援」から、意思と能力を尊重する「寄り添い型支援」への転換を促しました。

「若年性」への体制 政令市にも

――65歳未満で発症する「若年性」にも踏み込んでいます。

これまで十分に取り組まれてこなかった分野です。就労継続や障がい福祉サービスなどにつなげる「若年性認知症支援コーディネーター」について、体制の充実を図る必要があります。都道府県ごとの設置に加えて、政令指定都市にも設置するよう提案しました。

――地域づくりや早期対応については。

公共交通機関、理美容業、配送業などの事業所に対し、認知症の人や家族を手助けする「認知症サポーター」養成講座の受講を勧めることや、高齢者が安全に運転できる期間を可能な限り延伸させる取り組みの推進などを明記しました。

看護師、社会福祉士などが当事者に早期に関わる「認知症初期集中支援チーム」が今年度中に全市町村に設置されますが、効果的に機能を発揮するよう人材の育成を求めています。

――今後の取り組みは。

それぞれの地域の実情に応じた施策を進めるには、公明党が持つ国と地方のネットワークの力がカギを握ります。国会議員と地方議員で情報を共有して知恵を出し合いながら、超高齢社会に入った日本から、世界に発信できる施策のモデルを構築していきます。

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