1型糖尿病の子に配慮を

公明新聞:2017年12月15日(金)付

髙橋県教育長に要望書を手渡す「けやきの会」の大澤会長らと小田島市議、党宮城県議団髙橋県教育長(中央右)に要望書を手渡す「けやきの会」の大澤会長らと小田島市議(左端)、党宮城県議団(右側3人)

宮城県と仙台市が各学校に通達
インスリン 自己注射に理解求める
患者団体の願い受け公明が推進

宮城県は8日、仙台市は12日、1型糖尿病の子どもに対して学校側の支援体制を徹底するよう、それぞれ各学校と関係機関に通達した。県によると「1型糖尿病患者への具体的な対応が通達されるのは全国であまり例がない」という。県内の1型糖尿病の子どもやその保護者でつくる「けやきの会」(大澤美香会長、会員77人)の長年の願いを受けて、公明党の小田島久美子・仙台市議と同県議団(庄子賢一団長)が推進した。

1型糖尿病は生活習慣から起こる2型とは異なり、血液中の糖分をコントロールするホルモン「インスリン」が体内で分泌できなくなる原因不明の疾患。小児期に起こることが多いため小児糖尿病とも呼ばれる。

患者は食事前などに、血糖値を下げるためにインスリンの注射を自分で打ったり、補食(血糖値を安定させるために糖分を摂取)する必要がある。しかし、学校や教職員によって理解や対応に差があり、患者の児童・生徒が注射や補食を行う際、トイレや空き教室に移動するよう指示されることもあった。

今年10月、「けやきの会」の佐藤小百合副会長から実情を聞いた小田島市議は、「学校現場で病に対する認識を共通させることが必要」と判断。県議団と連携し、同会のメンバーへ聞き取りを重ねながら、県教育長宛ての要望書を作成した。

今月1日、けやきの会の代表6人が髙橋仁・県教育長に「1型糖尿病患児者への学校生活の支援と配慮を求める」要望書を提出。席上、同会のメンバーは「子どもが東日本大震災で帰宅困難に陥った時、手持ちのインスリンが切れて命に関わる事態になった」「給食時にインスリンを打つ際、毎回、親の付き添いを求められた」と訴えた。また、一行は仙台市の大越裕光教育長にも要望書を手渡した。

これを受ける形で、8日には県が県・私立学校と各市町村教育委員会に、12日には仙台市が市立小・中・高等学校に通達。どちらも具体的には、(1)インスリン自己注射や補食に対して場所の確保を行う(2)災害時に対応できるよう補食を常備する(3)教職員の研修会を実施する――などの指針が記載された。

大澤会長は「子どもたちが、どの学校に通っても大丈夫だと言えるまで、活動を広げていきたい」と力強く語った。

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