ものづくりへ若者呼び込む産学官連携「スマコマ」

公明新聞:2017年12月4日(月)付

行事に参加した長崎総合科学大学の平子教授や学生と懇談する麻生県議行事に参加した長崎総合科学大学の平子教授(左)や学生(右隣)と懇談する麻生県議

学生らと地元企業が交流
長崎県

若者の地元企業への就労に向けた産学官の取り組みの一環として、長崎県や県内の中小企業と高校、大学が一体となった、ものづくり交流「スマコマ」が注目を集めている。スマコマは「SMACMA」と書き、「中小企業と学生によるモノづくり交流」の英語表記の略。公明党の麻生隆県議がこのほど、長崎市のあたご自動車学校で行われた企画行事「第4回スマコマながさき小型モビリティコンテスト」(スマコマながさき実行委員会主催)を視察し、地元企業や大学関係者と意見交換した。

県内に新産業、就職の受け皿に

当日の行事には、県内の高校や大学、企業のほか、福岡県の大学や企業の計11チーム、約60人が参加。各自で製作した小型の電動車両を会場内で走行させ、性能を競った。参加した長崎総合科学大学の学生らは「大変なことが多くあったが、無事に走らせることができて良かった」などと感想を語った。また、県立大村工業高校の石脇友樹教諭は「就職活動後という短期間での製作だったが、よく頑張った」と、生徒をねぎらっていた。

生徒や学生にとっては、この日までの製作過程で、地元の中小企業から部品の提供や、技術面での支援を受けることができたのも大きな経験。長崎総合科学大学の平子廉教授(工学部長)は、スマコマの取り組みを「学生と地元企業が接点を持つことができる、大変有意義な機会だ」と評価する。

一方、地元企業にとってスマコマの目的の一つは、電動車両の製作を新たな産業として創出し、化石燃料に頼らないまちづくりを進めていくこと。坂が多く、自動車が日常生活に欠かせない長崎市の実情が背景にある。スマコマの発起人で企画行事の実行委員でもある信栄工業の樫山和久代表取締役社長は、「電動車両の普及日本一のまちをめざしたい」としている。

長崎県では、高校生や大学生の多くが県外に就職する一方で、県内の小規模・中小企業は人材不足が深刻だ。このミスマッチについて、樫山社長は「学生や生徒だけでなく、教員らも地元企業との接点が少ないのが原因」と指摘する。樫山社長らは2014年、ものづくり体験を通じた学校と企業との交流を企画。長崎大学と長崎総合科学大学と共同でスマコマを開始した。

スマコマは、学生らが地元企業を知るきっかけになり、県内高校生の中小企業への就職にもつながっているという。樫山社長は「今後、さらに企業と行政、学校が連携し、県内の若者が地元企業に就職していけるよう、交流を継続させていきたい」と意欲を見せている。

麻生県議は15年11月定例議会で、産業振興や教育の面でスマコマの取り組みを支援するよう県に提案。これを受け県は、広報や運営で行事を支援している。県産業労働部の平田修三部長は「画期的な取り組み。さらに多くの県内企業に参画してもらえるよう、支援を強化していく」と述べている。

企業と学生の交流を推進する麻生県議は、「地域活性化のために、産学官の交流促進に努めていきたい」と語っていた。

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