学び直しの機会拡充

公明新聞:2017年11月14日(火)付

夜間中学 新設加速へ
教育機会確保法受け 80自治体で準備・検討
19年春、2カ所(埼玉・川口 千葉・松戸)開校

学び直しの機会を拡充へ―。公明党の推進で、夜間中学の開設促進などに向けて昨年12月に成立した議員立法「教育機会確保法」(今年2月施行)を“追い風”に、埼玉県川口市、千葉県松戸市が2019年4月に公立夜間中学を新設する。今月7日公表された文部科学省の調査結果(7月1日時点)では、新設の準備や検討を進めている自治体は両市を含め80に上り、各地で取り組みが前進し始めていることが明らかになった。

公立夜間中学の設置状況こうした動きの要因として、文科省は、同法の成立・施行を受けて、自治体向け手引書の作成などを行い、各都道府県に最低1校の設置を促したことを挙げている。

同省によると、80自治体の内訳は、都道府県レベル6、市町村レベル74。開設を決めた川口、松戸両市を除く78自治体のうち、43は新設の方向で議論し、残る35はニーズを把握したり、設置の課題を検討したりしている。同省は2市以外の自治体名を明らかにしていない。公立夜間中学がすでに設置されているのは8都府県25市区に31校で、生徒数は1687人。うち80.4%に当たる1356人が外国人だ。

夜間中学のニーズに関して同省は、義務教育未修了者が約12万8000人いるとされることを踏まえ、不登校などさまざまな事情で実質的に十分な教育を受けられなかった人の学び直しなどを想定。外国籍の人について同省は「国際人権規約などを踏まえ、日本国籍の者と同様に受け入れ、教育機会を確保することが求められている」(初等中等教育企画課)としている。

なお、17年度予算では、夜間中学の新設・拡充に向けた調査研究などに16年度の20倍に当たる2000万円を計上。18年度概算要求でも予算をさらに増額し、自治体が外国語の教材開発や経済支援などに充てられる補助事業を始める方針を盛り込んだ。

公明、国と地方で一貫して推進

公明党は、夜間中学開設・支援拡充を一貫して推進。14年7月には富田茂之衆院議員の強い主張で、政府の教育再生実行会議の提言に「夜間中学の設置促進」を明記させ、同10月には浮島智子衆院議員が国会質問で夜間中学の全都道府県設置を求め、具体的に進める旨の答弁を政府側から引き出した。このほか、国会質問などで開設に向けた自治体への財政支援などを訴えるとともに、地方議会でも新設・拡充を主張してきた。

党文科部会長の浮島さんは「今後も公明党のネットワークの力を生かし、開設の動きや各地のニーズに沿った支援がさらに進むよう全力を挙げていく」と語っている。

教育機会確保法

主に義務教育を十分に受けていない人のために、フリースクールや夜間中学など多様な学びの場づくりを進める法律。公明党などが提案の議員立法として昨年12月に成立したが、共産党と希望の会(自由・社民)は反対した。同法では、地方自治体に対して「夜間その他特別な時間において授業を行う学校における就学の機会の提供その他の必要な措置を講ずるものとする」としている。

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