聴覚障がい者らを支援 市役所へ専用タブレット

公明新聞:2017年8月24日(木)付

障害者福祉課の職員からタブレットの利用方法を聞く栗原、松橋、中元の各市議障害者福祉課の職員からタブレットの利用方法を聞く(左から)栗原、松橋、中元の各市議

遠隔手話、筆談、音声認識 円滑に行政サービス提供
スマホやパソコンで問い合わせも可能
埼玉・飯能市

埼玉県飯能市は7月から、市聴覚障害者支援事業を開始し、市役所を訪れた聴覚や言語などに障がいのある人に対し、専用のタブレット端末を使って対応している。これは、行政サービスのバリアフリー化を進める一環で、聴覚障がい者だけでなく、耳が遠くなった高齢者への活用も期待されている。市議会公明党の松橋律子、栗原義幸、中元太の各議員はこのほど、担当者から説明を受けた。

同事業は、聴覚や言語などに障がいのある人が、専用のタブレットを通じて窓口での職員とのやり取りを円滑に進めるもの。タブレットは市民課、障害者福祉課、総合福祉センターに配置され、持ち運びも可能。来庁者は窓口で、タブレットのメニュー画面(遠隔手話、筆談、音声認識)の中から使いやすいものを選択する。

遠隔手話は、市と契約している手話通訳コールセンターにテレビ電話をつなぎ、画面上に出た手話通訳者を介して職員と来庁者が話をする。筆談は、タブレットの画面上で手書きで会話を進め、音声認識は職員が話した言葉を文字化して伝える。この音声認識は多言語通訳もあり、外国人来庁者にも対応できる。

さらに、障がい者が自宅や外出先から市役所などに問い合わせできる「代理電話支援」も行っている。自分のスマートフォン(スマホ)やパソコンなどから、テレビ電話でコールセンターに連絡。コールセンターの手話通訳者が役所や市の施設に連絡し、3者がつながった状態でやり取りができる。代理電話の利用には、SkypeやLINEなどのアプリ登録が必要だ。

また、救急車の要請や警察通報などの緊急時にも、テレビ電話からコールセンターを経由して110番や119番に連絡するサービスも行っている。365日対応で、利用時間は午前8時~午後9時まで。

市障害者福祉課によると、市内の聴覚や言語などに障がいのある人は約200人。市役所には手話通訳者がいないため、これまで窓口対応は筆談のみで時間がかかっていた。

安藤礼子課長は「来られた方から『窓口に行きやすくなった』といった声を頂くようになり、私たちもうれしい。今後も多くの方に、手続きが便利になったと感じてもらえるようにしたい」と話していた。

市はこのほか、事業内容を幅広く知ってもらうため、テロップ付き動画を作成。市ホームページやYouTubeで公開している。

公明が推進

市議会公明党はこれまで、聴覚障がい者への支援を積極的に推進。昨年の9月定例会では、中元議員が聴覚障がい者への緊急時に対応する手話通訳者の派遣を要望するなど、支援環境の充実を訴えていた。

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