「専門職大学」19年4月に開設へ

公明新聞:2017年8月15日(火)付

実践力と創造力備えた人材を育成
観光、農業、ITなど 実務家が教え、実習重視

先の通常国会で改正学校教育法が成立したことを受け、新たな高等教育機関「専門職大学」「専門職短期大学」が2019年4月から開設される。1964年の短期大学以来、大学制度としては55年ぶりの新たな教育機関となる。今、この時に専門職大学・短大が生まれる背景や、大学の特色などを解説するとともに、党文部科学部会の富田茂之部会長(衆院議員)に見解を聞いた。

専門職大学・短大が創設される背景には、既存の大学教育において産業界のニーズに合った実践的な教育が十分に行われてこなかったという課題がある。人工知能(AI)の活用などによる「第4次産業革命」や、国際競争の激化といった産業構造の急激な転換に対応できる人材の育成、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少への対策に迫られていることも大きい。

このため、専門職大学では、専門業務をけん引できる高度な実践力とともに、変化に対応して新たなモノやサービスを創り出せる豊かな創造力を兼ね備えた“即戦力”の人材の育成をめざす。

教育内容としては、産業界などと連携して教育課程を開発。卒業単位の約3~4割以上を企業内での実習など実践的な授業に当てている。必要とされる専任教員のうち4割以上は実務家教員とすることを義務付け、幅広い教養や学術的な知識・理論の教育も行われる。

文部科学省は、新設のほか、既存の大学・短大の学部や専門学校の学科を改組・拡大する形での専門職大学・短大の開設を想定。制度上は分野を限定していないが、同省は「観光や農業、情報サービスなど『成長分野』を中心に手が上がることを想定している」(高等教育局)という。

学位は、4年制修了者に「学士(専門職)」、2、3年制修了者などには「短期大学士(専門職)」が授与される。

多様な学生の可能性開く

党文部科学部会長 富田茂之 衆院議員

産業構造の大きな変化の中で、産業界の要請に応えるとともに、多様な学生の将来の可能性を開く観点から、専門職大学・短大の開設を推進してきた。

現在の教育制度では、工業高校や農業高校などに入学した生徒が大学に進学するのは困難なケースが多い。しかし、専門職大学・短大では、それらの高校での職業教育も生かしながら実力をつけ、「学士」の資格を取得できる。社会人にも門戸が開かれている。

新たな取り組みゆえに、実務家教員の確保や産業界との連携のあり方など、課題もあるが、公明党としてしっかり後押ししたい。

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