豊洲移転、来春にも都が無害化で新方針示す

公明新聞:2017年7月22日(土)付

豊洲市場で開かれた都民見学会=6月14日 東京・江東区豊洲市場で開かれた都民見学会=6月14日 東京・江東区

選手村と都心結ぶ都道など築地跡地に整備

東京都は21日、築地市場(中央区)を豊洲市場(江東区)へ移転し、築地の跡地を再開発する基本方針の具体化に向けた関係局長会議を開いた。会議では、2018年春にも豊洲移転への環境が整う見通しが示された。土壌汚染を環境基準以下にする「無害化」に代わる新たな方針も提示された。

移転に必要な環境影響評価(アセスメント)の変更届は8月中旬までに提出。約6カ月かけて追加工事を行う。国の認可手続きなどを経て、18年春から秋に移転環境が整うという。移転時期は業界団体と調整して決める。

無害化に代わる新方針では、追加の対策工事を着実に実施することで地上の安全を確保するほか、地下水管理システムで中長期的に水質の改善を図る。

20年東京五輪・パラリンピックの選手村と都心部を結ぶ都道環状2号線などは、19年度末をめどに築地跡地に整備する。会議に出席した小池知事は「当面、最優先すべきは豊洲への円滑な移転。そこに関わる方々の不安や思いを受け止めながら進めてほしい」と述べた。

市場移転をめぐっては小池氏が6月、豊洲に市場機能を移した上で、5年後をめどに築地を再開発する基本方針を表明している。

円滑な早期移転へ尽力 都議会公明党 東村幹事長

関係局長会議の方針を受け、都議会公明党の東村邦浩幹事長は21日、都議会で、「食の安全・安心の確保が第一だ。都の対策について、しっかりチェックしていく」と強調。その上で、「豊洲市場への円滑な早期移転に向けて尽力していく」と語った。

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