子どもへの暴力を撲滅

公明新聞:2017年5月16日(火)付

「子どもへの暴力撲滅」について勉強会を開いた党女性委員会の子ども・若者支援プロジェクトチーム=4月6日 参院議員会館「子どもへの暴力撲滅」について勉強会を開いた党女性委員会の子ども・若者支援プロジェクトチーム=4月6日 参院議員会館

党女性委プロジェクトチームが勉強会
SDGs(持続可能な開発目標)で規定
2030年までに達成をめざす

公明党女性委員会の「子ども・若者支援プロジェクトチーム」(PT、座長=佐々木さやか参院議員)は先ごろ、子どもへの暴力撲滅に向けて勉強会を開き、国会と地方議会の女性議員が参加しました。勉強会に講師として出席した大谷美紀子弁護士らの講演要旨と、公明党の取り組みについてまとめました。

大谷弁護士は今年3月、「子どもの権利条約」を結んでいる各国の状況を審査する国連「子どもの権利委員会」の委員に、日本人として初めて就任しました。

講演で大谷弁護士は、子どもの権利条約がほぼ全ての国で批准されているにもかかわらず、暴力から子どもが守られていない現状があることについて、「子どもが被害者として訴え出ることができないからだ」と指摘しました。

また、大谷弁護士は2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)に言及。「30年までに全ての国が達成すべき目標の中に、『子どもに対する暴力の撲滅』が入っている」と述べ、「私たちが本気になって取り組まないといけない」と強調しました。その理由について大谷弁護士は、しつけの名の下に暴力を振るわれた子どもが「正統な理由があれば暴力を使ってもいい」と考え、育っていくことで暴力の連鎖が生まれてしまうと説明しました。

さらに大谷弁護士は、「子どもの問題は、地域だからこそ、できることがたくさんある」と強調。「暴力をなくすという目標を、人権の党、平和の党である公明党の女性議員の皆さんで推進していただきたい」と期待を寄せました。

勉強会では、公益社団法人「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」の瀬角南さんも講演。虐待を受けることで、脳の前頭前野が萎縮するなどの医学的影響が出ることが近年の研究で分かっていると説明しました。また、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが各地の自治体と連携して進めている子育て講座「ポジティブ・ディシプリン」を紹介し、「体罰によらない子育て支援を進めている」と話しました。

佐々木PT座長は、「子どもの人権を守るため、私たちがそれぞれの地域、立場で積極的に取り組んでいきたい」と決意を述べています。

公明、虐待防止をリード

公明党は、これまで一貫して児童虐待防止対策に取り組んできました。00年には党が推進した「児童虐待防止法」が施行。虐待を発見した場合の通告義務が明確になりました。また、07年の改正法により、児童相談所(児相)の権限を強化し、立ち入り調査をしやすくしました。

このほか、子どもや親の相談などに当たる児童福祉司を増員するための配置基準の見直しや、子どもの迅速な保護を目的とした親権の一時停止を推進するなど、対策の充実に努めてきました。

また、15年7月には児童虐待の通報や相談ができる全国共通ダイヤル「189(いち・はや・く)」がスタートしました。

さらに、虐待の未然防止のため、保健師らが生後4カ月までの乳児がいる全ての家庭を訪問し、育児不安などの相談に応じる「こんにちは赤ちゃん事業」も、国会と地方議会の公明党議員が連携して全国展開を進めてきました。

虐待の背景には、親の孤立や産後うつなど、さまざまな要因が考えられます。公明党は、保健師などの専門家が、妊娠から育児までワンストップで切れ目なくサポートする「子育て世代包括支援センター(日本版ネウボラ)」の設置を推進しており、昨年4月時点で296市区町村、720カ所まで広がりました。

対策をさらに進めるため、昨年、公明党の推進で改正児童福祉法と改正児童虐待防止法が成立しました。

改正児童福祉法では、児相に児童福祉司や医師、弁護士などの専門家の配置が義務付けられました。

このほか、児相職員の対応力向上などを目的とした研修受講の義務化や、市町村に日本版ネウボラを設置する努力義務も規定されました。

一方、改正児童虐待防止法では、虐待が疑われる家庭に対し、児相が裁判所の許可を得て強制的に立ち入り調査する「臨検」の手続きを簡素化。より素早く子どもの保護を図ります。

公明党は、これからも子どもたちの命を守るため、全力を尽くします。

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