仮設商店街で中華料理店営む 馬目正幸さん

公明新聞:2017年3月10日(金)付

自慢のラーメンを運ぶ馬目さんと美智子さん=福島・いわき市自慢のラーメンを運ぶ馬目さん(左)と美智子さん=福島・いわき市

福島・いわき市

昔ながらのしょうゆスープに炒めた豚肉と野菜のあんかけがたっぷり――。福島県いわき市豊間地区にある仮設商店街「とよマルシェ」にある中華料理店「はまや」の人気メニュー「豚細切りそば」だ。店を営む馬目正幸さん(64)と、妻・美智子さん(60)は「この味を懐かしんで食べに来てくれる人たちがいることがうれしい」と目を細めた。

変わらぬ一杯作り再会待つ

6年前の“あの日”、豊間地区は津波にのみ込まれ、はまやの店舗も流失した。店の再建は考えていなかったものの、「とよマルシェ」立ち上げの話が持ち上がったことを機に「もう一度、豊間で」と、再起を決めた。

初めは震災以前と同じ品数を出せず、ラーメンのみで営業を再開。それでも慣れ親しんだ味を求めて多くの地元住民が足を運び、「元気にしてたの」「会えて良かった」と、店内が“再会”を喜ぶ笑顔で溢れた。

「避難したまま戻らない人も多いけれど、豊間に活気が戻るまで店を開け続けたい」と馬目さん。環境は変われど、変わらぬ一杯を作り続ける。「お帰りなさい」との気持ちを込めて。

<震災6年 復興に挑む>

(東日本大震災取材班 三木貴志、写真=江越雄一)

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