衆院予算委分科会 生活密着の論戦展開

公明新聞:2017年2月23日(木)付

衆院予算委員会は22日、2017年度予算案に関して、各省庁別に分かれて審議する分科会を開き、公明党の各氏が生活に密着した視点で論戦を展開した。

夜間中学のニーズ高い

稲津氏 設置へ自治体支援求める

質問する稲津氏(第4分科会)第4分科会で稲津久氏は、夜間中学について、義務教育の未修了者のほか「近年は不登校などで実質的に教育を十分受けられなかった人の受け皿としてニーズが高い」と指摘し、設置拡大に向けた具体的な目標や取り組みをただした。

松野博一文部科学相は「各都道府県に少なくとも一つは夜間中学が設置されるよう促す」と述べた。

稲津氏は2017年度予算案に夜間中学の拡充を促す事業が盛り込まれたことを評価しつつも、「(設置主体の)自治体の役割は大きく、人材確保や財政支援が課題だ」と指摘し、各自治体の実情に応じた柔軟な支援を求めた。

松野文科相は、都道府県立の夜間中学開設へ教職員給与や施設整備の補助を行うほか、既存の学校の分校としての設置や空き教室活用の好事例の周知などに努める考えも示した。

高齢ドライバー事故防げ

中川氏 安全運転装置の普及訴え

中川氏(第1分科会)第1分科会で中川康洋氏は、全国で多発している高齢ドライバーの自動車死亡事故を未然に防ぎ、事故時の被害を軽減するため、自動ブレーキなどの安全運転装置を搭載した安全運転サポート車の普及を訴えた。

中川氏は、高齢ドライバーがブレーキとアクセルを踏み間違えて車を加速させることを抑制する装置など、先進的な安全技術の開発・導入の重要性を主張。「高齢者の利用が多いコンパクトカーに安全装置を標準装備すべき」と訴えた。

国土交通省の島雅之自動車局次長は、自動車メーカーに安全技術の開発を促すため、「自動ブレーキなどの安全性能を(車種ごとに)比較評価し、公表する事業を推進する」と応じた。

子ども食堂をサポート

岡本氏 休眠預金の活用を提案

岡本氏(第1分科会)第1分科会で岡本三成氏は、子どもの貧困対策を強化すべきだと主張。地域の子どもたちに無料または低価格で食事を提供する「子ども食堂」について、民間ボランティアで運営されている実情に触れ、全国的な実態調査を求めるとともに、運営を支援するため、金融機関の口座で10年以上出し入れのない休眠預金の活用などを提案した。

加藤勝信1億総活躍担当相は、昨年成立した「休眠預金活用法」を踏まえ、「子ども食堂」が休眠預金を活用できる活動に該当するとの見解を示し、「活用先として検討の対象になり得る」と述べた。

ひとり親福祉貸付 大学院進学にも

質問する伊藤氏(第5分科会)【伊藤渉氏】第5分科会で伊藤氏は、ひとり親家庭を経済的に支援する「母子父子寡婦福祉資金貸付金」について、高校や大学などの入学金・授業料の貸付対象に、大学院が含まれていないことを指摘。本人の希望に応じて学べる環境を整えていく観点から「ぜひとも大学院進学に対する貸付を可能にしてもらいたい」と訴えた。

古屋範子厚生労働副大臣(公明党)は、大学院への進学率が約11%に上ることなどを踏まえて「限られた財源の中でさらに検討していきたい」と答えた。

また伊藤氏は、2017年度で予定している保育士の処遇改善について、子ども・子育て支援新制度に移行していない私立の幼稚園でも同様に実施するよう求めた。

簡易水道に支援求める

角田氏(第2分科会)【角田秀穂氏】第2分科会で角田氏は、国の補助を受けて市町村などが低料金で運営する簡易水道について、独立採算を原則とする上水道への統合が全国で進んでいることに言及。簡易水道は「地理的条件が悪く、料金収入での運営が困難な地域で水を供給する福祉的な事業だ」と指摘し、「国の積極的な支援が求められる」と訴えた。

総務省の黒田武一郎自治財政局長は、統合後に旧簡易水道の設備を改良するための財政措置や経営に対する助言などを通し、「水道事業の経営改善を支援していく」と述べた。

訪日外国人への医療サービス円滑に

濱地氏(第7分科会)【濱地雅一氏】第7分科会で濱地氏は、政府が1月、治療や検診など医療目的で訪日する外国人の受け入れ推奨機関の第1弾として、全国28病院を認証したことに言及。より円滑に医療サービスを訪日外国人へ提供できるようにするため、推奨機関の認証基準の中に「海外の医療機関との提携関係も加えるべき」と提案した。

これに対し、世耕弘成経済産業相は「非常に重要な観点だ。検討していく」と答えた。

 

奄美群島の航空運賃を低減

中野氏(第6分科会)【中野洋昌氏】第6分科会で中野氏は、鹿児島県奄美群島の振興に関して質問。今年3月から関西国際空港(関空)と奄美大島の奄美空港間で、格安航空会社(LCC)による低価格便が就航するものの、奄美群島内を乗り継いで移動する場合は、依然として運賃が割高になることから、「航空運賃の低減に向けた支援を」と訴えた。

国土交通省側は、奄美群島振興交付金による支援を今後も実施すると答えた。

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