将来の給付減を回避

公明新聞:2016年12月9日(金)付

質問する山本さん=8日 参院厚労委質問する山本さん=8日 参院厚労委

年金改革、困窮者支援で訴え
熊野氏、山本さん

質問する熊野氏=8日 参院厚労委8日の参院厚生労働委員会で、公明党の熊野正士氏は、年金制度改革法案について、「将来世代の給付水準の確保に配慮するものだ」と強調。同法案の柱である年金額改定ルール見直しが必要となった理由を確認した。

厚労省は、ルール見直しが2014年の年金制度の財政検証を踏まえたものでであると指摘。同検証では、「将来の所得代替率(現役世代の手取り収入に対する年金の給付水準)が50%を上回ることは確認された」ものの、「現役世代の賃金低下に合わせて年金額が改定されてこなかったため、現在の高齢者の基礎年金部分の所得代替率が約1割上昇し、将来の基礎年金の所得代替率が約1割下がることが明らかになった」と説明した。

一方、同委員会で、公明党の山本香苗さんは、昨年4月スタートした生活困窮者自立支援制度について、「きめ細かな伴走型の支援によって就労や増収につながるケースが出てきている」と強調。低年金の高齢者の生活を支える総合的な支援の必要性を指摘し、「(同制度の)さらなる拡充を行い、今後の低年金者対策の重要な柱とすべきだ」と訴えた。

塩崎恭久厚労相は、「必要な予算が確保できるよう努める」と答えた。

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