ブラックバイトから高校生を守れ!

公明新聞:2016年7月21日(木)付

業界に法令順守など要請
実態調査の結果踏まえ
公明の主張受け厚労省

厚生労働省は20日までに、文部科学省と連携して、高校生アルバイトが多いスーパーマーケットや飲食関連などの7業界団体に対し、高校生・高等専修学校生のアルバイトの労働条件確保を要請した。

高校生のアルバイトを巡る主なトラブル今回の要請は、過酷な労働を強いる“ブラックバイト”の根絶をめざす公明党の主張を受け、厚労省が実態を把握するために高校生を対象に実施したアンケート調査の結果を踏まえたもの。大学生に関しても、昨年夏に実施した調査の結果を踏まえた要請を、同12月までに実施している。

今回の要請では、調査で賃金不払いなど法令違反の恐れがある事例のほか、急なシフト変更を命じられた事例などが明らかになったことを挙げ、「法令を順守する必要がある」「学業とアルバイトが適切な形で両立できる環境を整えることも重要」と指摘。その上で、事業主が高校生アルバイトの労働条件に関して問題がないかを自ら確認できる「自主点検表」を示し、業界団体の会員企業への周知や活用勧奨を行うよう求めている。

公明党は“ブラックバイト”根絶へ積極的な取り組みを展開。今年1月28日の参院本会議代表質問では、山口那津男代表が改善を急ぐよう主張し、安倍晋三首相から「業界団体への法令順守の要請に加え、周知啓発や企業への監督指導を徹底する」との答弁を引き出した。

また、中野洋昌学生局長(衆院議員)は2015年7月31日の衆院厚労委員会で「国としても実態を調査し、必要があれば何らかの指導を行っていくことが必要ではないか」と提案。当時の山本香苗厚労副大臣(公明党)が実態調査を行う方針を示していた。

中野局長は、今回の要請について「大きな前進だ。若者の将来を奪いかねない“ブラックバイト”の根絶へ、実態調査の結果をさらに生かした取り組みを探り、実現していきたい」と語った。

合意以上のシフトなど 3割トラブル経験

労働条件 6割が書面交付なし

アルバイト経験のある高校生を対象にした厚労省調査は、昨年12月から今年2月にかけて行われ、5月に結果が公表された。

調査では高校生1854人のうち、32.6%が労働条件などを巡るトラブルに遭ったと答えた。トラブル内容は複数回答で「採用時に合意した以上のシフトを入れられた」(11.2%)、「採用時に合意した以外の仕事をさせられた」(8.8%)などが挙がった。

「働いた全ての時間がアルバイト代に計算されていない」(3.8%)など、法令違反が疑われる事例もあった。

また、賃金などの労働条件を示した書面を回答者の6割が受け取っていない実態も明らかになった。書面交付は使用者に義務付けられているが、18.0%は口頭でも労働条件の具体的な説明を受けていなかった。

勤務先は▽スーパー(22.6%)▽コンビニ(14.8%)▽牛丼などチェーンの飲食店(6.7%)――の順に多かった。

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