よみがえれ“宝石の街”

公明新聞:2016年7月12日(火)付

風間社長の市民相談をきっかけに、“宝石の街”の活性化に奮闘する佐野市議風間社長の市民相談をきっかけに、“宝石の街”の活性化に奮闘する佐野市議(右)

地域資源生かし市活性化へ
無料で販売スペース提供し若手ジュエリー作家を支援
山梨・甲府市

よみがえれ“宝石の街”! 山梨県甲府市では、宝飾関連施設を中心市街地の空き店舗に出店する際に費用を助成したり、若手ジュエリー作家らを支援する事業などが今年4月から動き出し、街に活気が出始めている。地域資源である“宝石”を核にした市活性化の取り組みが導入された背景には、1件の市民相談から始まった公明市議の奮闘があった。

空き店舗使った出店に助成も

山梨県では、古くは良質な水晶が産出され、江戸時代末期以降は優れた水晶研磨と貴金属工芸の技術が認められ宝飾産業が本格化。ジュエリーの一大産地となっている。とりわけ県庁所在地・甲府市には、県立のジュエリー・ミュージアムや宝石美術専門学校など“宝石の街”を象徴する施設があり、宝飾関連企業も多数存在している。しかし、バブル崩壊以降、その活気が失われているという。

市民相談を機に公明市議が奮闘

同市で三十数年にわたり宝石店を営むクラウン宝飾の風間寛社長は5年前、「このまま“宝石の街”が活気を失っていくのは寂しい。宝石は甲府の貴重な地場産業。街の活性化にとって不可欠な地域資源だ」とのやむにやまれぬ思いを、公明党の佐野弘仁市議に相談した。

佐野市議は早速、担当課に現場の声に耳を傾けるよう促すとともに、2012年3月の予算特別委員会で取り上げて以来、計6回にわたる議会質問を通じ“宝石”を核にした、街の活性化につながる諸施策を提唱し推進してきた。

空き店舗が点在する中心市街地に、若手ジュエリー作家らに門戸を開き宝飾関連施設を出店しやすくしたのも、その一つ。空き店舗解消、雇用創出のみならず、街の活性化、ひいては定住化へ、と期待は高まる。

今年4月、市中心部の空き店舗を市が改装・整備しオープンしたチャレンジの場が「甲府クラフトラボ」。若手ジュエリーデザイナーやクラフト作家たちに半年間、無料で販売スペースを貸し出し、実際の経営ノウハウを学べる場となっている。若手作家らは「作品を見に立ち寄ってくださる方が少しずつ増え、接客も楽しくなってきた」とうれしそうに語っていた。

また、甲府ブランド産品として同市が認定している「甲府之証」の対象に、ジュエリーを加えたのも佐野市議の提案が実ったもの。実際に、「甲府之証」認定を受けたジュエリーを扱う店では、「注目が集まり、人気の商品に。店周辺の人通りも増えてきましたよ」と笑顔を見せた。

佐野市議は、こうした宝飾関連の施設を市民や観光客が利用しやすくなるようジュエリーマップの作製を市側に要望。作製されることになった。

佐野市議はこのほど、風間社長にこれまでの経過を報告し懇談。風間氏が「街の活性化への道程は始まったばかりだが、人の流れは確かに増えてきたようだ。公明議員は街のために本当によく動いてくれる」と謝意を示すと、佐野市議は「さまざまな施策と行政の果敢な取り組み、現場の思いを一つにし、“宝石の街”がよみがえる起爆剤にしていきたい」と力を込めた。

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