都市に農地は「あるべきもの」

公明新聞:2016年6月8日(水)付

公明、基本計画をリード
福祉農園や新規就農など1億総活躍の舞台にも
党都市農業振興プロジェクトチーム 高木美智代座長に聞く

公明党がリードし、「都市農業振興基本計画」が先月13日に閣議決定されたことを受け、都市農業を守る対策が具体化していきます。基本計画策定の意義などについて、党都市農業振興プロジェクトチーム(PT)の高木美智代座長(衆院議員)に聞きました。

相続税や固定資産税 税負担の軽減を具体化へ

――都市農業にはどのような役割がありますか。

都市農業の多様な機能高木美智代座長 都市農業は、新鮮で安全な農産物を近郊の都市部に供給するだけでなく、防災や良好な景観といった都市住民の居住環境を保全する重要な役割を担ってきました。また、農作業体験を通して食や生命の尊さを学ぶ学校教育や、地域交流の場としても期待が寄せられています。

基本計画では、これまで「宅地化すべきもの」とされていた市街化区域内の農地を「あるべきもの」として明確に位置付けました。都市農業の多様な機能を発揮するために、担い手や土地の確保への支援に取り組むなど、今後は都市農業振興策を本格的に展開していきます。

――公明党は都市農業振興に力を入れてきました。

高木 市街化区域内の農地面積は、都市計画法に沿った都市開発を背景に、過去40年間で3分の1以下に縮小しています。都市農業を続けようとしても宅地並みに重い税負担などが高いハードルとなっていたことから、公明党は一貫して都市農業振興の重要性を主張し、2005年には高木陽介衆院議員を座長としてPTを設置。党を挙げて視察や研究を積み重ね、昨年4月の都市農業振興基本法制定を主導してきました。また、昨年11月には、具体的な振興策を提言に取りまとめ、基本計画にも反映させました。

――人口減少や少子高齢化を見据え、都市農業の可能性をどう伸ばそうとしていますか。

高木 都市農地の保全は、地方創生の時代にふさわしく、都市部に人口を集中させることの方向転換を促します。また、農福連携や福祉農園として、障がい者や高齢者が農作業に携わったり、女性や若者の新規就農を後押しするなど、1億総活躍社会の実現にも寄与します。

さらには、都市農業を通じて食農教育や農業理解が進めば、「食品ロス」削減の啓発効果も期待できます。

――基本計画の策定を受け、当面どう取り組みますか。

高木 基本計画では、都市農地にかかる税負担の軽減を検討することが明記されました。年末に決定する来年度の与党税制改正大綱に、相続税の納税猶予や固定資産税の減免など、都市農業を守る上で必要な税制措置を盛り込めるよう、公明党が議論をリードしていきます。

具体的には、一定の要件を満たす市街化区域内の農地に税制上の特例措置が適用される「生産緑地」の指定に関して、500平方メートル以上の面積要件や、自作のみを対象とする要件を見直したいと思います。意欲ある多様な担い手の育成・確保を進めるためにも、貸借した場合も相続税の納税猶予を適用すべきです。

また、国の計画を受けて、地方自治体でも計画策定を進め、生産緑地の導入が進んでいない地方都市での普及・拡大に取り組んでいきます。

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