「1票の格差」問題が決着

公明新聞:2016年5月21日(土)付

衆院選改革法が成立
定数10削減は政治判断で先行
党政治改革本部長 北側一雄副代表に聞く

自民、公明の両党が共同提出した衆院小選挙区の「1票の格差」是正と、定数10削減を柱とする衆院選挙制度改革関連法が20日の参院本会議で可決、成立した。関連法のポイントなどについて、提案者の北側一雄副代表(党政治改革本部長)に聞いた。

―衆院選挙制度改革の経緯は。

北側一雄副代表 衆院の選挙制度は、小選挙区の「1票の格差」について、最高裁から2009、12、14年に実施された過去3度の衆院選が続けて「違憲状態」と判断されました。立法府として「投票価値の平等」という憲法上の要請に速やかに応えなければなりません。また「定数削減」も、多くの政党が選挙公約に掲げてきたこともあり、国民との約束を果たす必要がありました。

与野党は、これまで29回協議を行ったものの結論が得られず、有識者調査会に議論を委ねた経緯があります。

―関連法のポイントについて。

北側 調査会の答申では「1票の格差」を2倍未満に抑えるため、都道府県の定数配分方法に人口比をより反映する「アダムズ方式」の導入が求められました。定数削減では小選挙区6、比例区4の計10削減が提案されました。関連法は、その内容を忠実に反映したものです。

具体的には、20年以降の大規模国勢調査(国調)の結果に基づいて、アダムズ方式を適用して都道府県の定数配分を見直します。一方、定数削減は、アダムズ方式導入よりも先行して実施すべきだとの政治判断で、15年簡易国調で同方式を仮に適用した場合、現行定数より減員される県のうち、議員1人当たりの人口の少ない6県から削減します。比例区も同様の手法で4ブロックから削減します。こうした明確なルールが、公明党の主張で法律に明記されています。

―20年国調でアダムズ方式導入には「改革先送り」との批判もあるが。

北側 その批判は全く当たりません。10年の国調を適用する民進党案では、4年後に20年国調が控えており、立て続けに都道府県の定数配分を見直すことになります。また、15年国調でも人口調査は行われており、10年国調の古い数値を用いることは合理的ではありません。答申は「制度の安定性」も求めており、民進党案では、それに応えられませんでした。

―今後の選挙制度改革の方向性は。

北側 「1票の格差」是正と「定数削減」というテーマは、関連法の成立で決着しました。残された課題は、選挙制度そのもののあり方です。現行の小選挙区比例代表並立制は「民意の反映」よりも、「民意の集約」に偏重しているのではないかとの指摘もあります。さらに衆参の役割を踏まえ、それぞれの制度が検討されることがあってもよいでしょう。いずれにしても、不断の見直しが必要であり、引き続き政党間で協議していきたいと考えています。

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