成長と分配の好循環へ

公明新聞:2016年3月16日(水)付

記者会見で見解を述べる山口代表=15日 国会内記者会見で見解を述べる山口代表=15日 国会内

春闘、賃上げに期待
中小の取引条件改善を
記者会見で山口代表

公明党の山口那津男代表は15日午前、国会内で記者会見し、きょう16日に春闘の集中回答日を迎えることに触れ、「われわれの政権で経済の好循環を進めようと、さまざまな施策を実行し、賃金の上昇が過去2年続いた。今年の春闘でも、ベースアップも含めて賃上げに一定の結果が出るよう期待したい」と表明した。

この中で山口代表は、政府が2013年から政労使会議を設けて賃上げや雇用拡大を促してきたことについて、「政府が可能な限り格差を解消するような方向へ政策を誘導し、民間の動きに一定の期待をかけることは大切な試みだ」と力説。

また、中小・小規模企業も賃上げしやすい環境をつくるため、政府が輸入原材料費や人件費のコスト増を適切に価格転嫁しているか、取引条件に関する調査をしていることに言及。「年度末には調査結果が出てくる。それを踏まえて取引条件の改善を促すガイドラインの拡大、強化などにつなげていくことが重要だ」との認識を示した。その上で、賃金の上昇は税収増にもつながると指摘し、「これが経済成長と分配の好循環の原動力となる」と強調した。

一方、民主、維新の両党が合流後の新党の名称を「民進党」に決めたことについて、「民進という文字では党の特徴や、めざすべきものが必ずしも明確ではない」と指摘。構成員も維新の半数が民主党に所属していたことを踏まえ、「政権を一度担ったが国民からノーを突き付けられた。その要因を反省し、国民に問うべき政策を明確にすべきではないか」と述べた。

夏の参院選をにらんだ民主党と共産党の協力には、「何が協力するポイントなのか明確な合意もない。ただ言葉が踊っているだけで、国民に対して責任ある政治姿勢には見えない」と批判した。

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