主張発達障害者法 切れ目ない支援めざし改正急げ

公明新聞:2016年3月7日(月)付

「生きづらさや孤立感を感じている発達障がい者は多い。政治が再び光を当ててくれている今、少しでも暮らしやすい社会にしてほしい」―ある障がい者関係団体から公明党の国会議員に寄せられた切実な声だ。この期待にぜひ応えていきたい。

超党派の議員連盟は2月末、早期発見やサポートを目的とした「発達障害者支援法」改正案の骨子案を概ね了承した。現行の支援法が2005年に施行されてから、初の見直しとなる動きだ。公明党が主導して取りまとめられた同骨子案を各党間で調整し、今国会での早期成立を実現させるべきである。

発達障がいは、コミュニケーションに支障がある自閉症や、落ち着きがない注意欠陥多動性障がいなどの総称だ。文部科学省の推計(12年)によれば、公立の小中学校の通常学級に通う子どもの6.5%に、その可能性があるという。“分かりにくい障がい”のため、成人後に初めて本人や周囲が気付くケースもある。

社会生活を送る上でさまざまな困難を抱えるが、教育や福祉、就労の各分野で適切な配慮や訓練があれば、企業や地域で活躍する人もいる。きめ細かい支援を一段と充実させなければならない。

例えば、地域での相談体制の拡充は急務である。

現在、相談窓口の「発達障害者支援センター」は全都道府県・政令市に設置されているものの、急増する相談業務に十分に対応できていないところもある。都道府県内に1カ所しかない地域もあり、足を運ぶだけでも大変である。

骨子案では、支援センターの機能強化策として、一つの都道府県・政令市内であっても、複数のセンターが設置できるよう明示する。センター関係者や関係団体で構成する「支援地域協議会」(仮称)も設置する。

幼少期から成人まで継続した「切れ目のない支援」も欠かせない。現在は、学校や医療機関、ハローワークなどが施設間の連携がないまま対応している場合が多く、進学や就職を機に支援が途切れてしまう場合もあるからだ。

関係機関の連携を促すのはもちろん、支援に厚みをもたせるための専門人材の育成を後押ししていくべきである。

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