主張国連の核廃絶論議 保有国との対話へ日本は努力を

公明新聞:2016年2月22日(月)付

きょう22日から26日まで、ジュネーブの国連欧州本部で、核廃絶に向けた「法的措置」を議論するオープンエンド作業部会の第1回会合が開催される。

作業部会をめぐっては、「法的措置」の議論が核兵器禁止条約(NWC)につながりかねないとして核保有国(米、英、仏、ロ、中の5カ国)が反発、作業部会設置を決めた昨年12月の国連総会決議に反対した。また、米国の「核の傘」の下にある日本や北大西洋条約機構(NATO)の加盟国の多くは棄権した。

核保有国との対立はかなり深刻である。だからといって、非核保有国だけで「法的措置」の議論を進めても、実効性のある核廃絶への道が開けるとは限らない。

こうした状況の中、設置決議に棄権した日本が「核保有国と非核保有国との協力の下で現実的、実践的な取り組みを進めていくことが必要」として、作業部会への参加を決めたことは評価できる。

作業部会の中で、対立から対話への路線を構築できるよう、日本は真剣に努力する必要がある。

核保有国と非核保有国の対話の可能性は残っている。

核の開発、実験、生産から、使用と使用の威嚇まで禁じるNWCについて、米英両国は「核廃絶の最終段階では必要だが短期的には不可能。現実的な核軍縮が重要」との考え方で、NWCの意義は認めているし、核軍縮への意思も明確である。

また、NWC推進の有力な根拠の一つになっている、20年前の国際司法裁判所「核違法勧告」は、核を一般的には国際法違反と断じながら、国家存亡の危機の際の核使用については判断を避けた。

究極の場面での核容認とも取れる「核違法勧告」を議論の土台にできれば、核抑止力の必要性を強調する核保有国とも対話が可能になるとの考えが国際的な反核NGO(非政府組織)の中から出ている。

対話の最大の障害は核保有国への不信感である。核保有国は核拡散防止条約(NPT)で核軍縮義務を負っているが、米ロ以外の核軍縮交渉が全く進んでいない。

多国間の「現実的な核軍縮」論議を進めることも日本の役割である。

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