井上幹事長の衆院代表質問(要旨)

公明新聞:2016年1月28日(木)付

代表質問する井上幹事長=27日 衆院本会議場代表質問する井上幹事長=27日 衆院本会議場

 

日本は今、高齢化と人口減少の同時進行、そして国際情勢の激変という、内外ともに極めて困難な時代にあり、政治は、未来への責任を果たすため、答えを先送りすることは、もはや許されません。

安倍内閣発足から3年。自民党と公明党の連立与党による安定した政治基盤の下、的確な政策対応により、経済再生は着実に成果を挙げ、デフレ脱却まであと一歩のところまで来ています。

「経済の好循環」をさらに加速させ、経済再生を確実なものとし、国民一人一人が自分らしく輝き、自己実現できる「1億総活躍」の社会をつくらなければなりません。

そのためにも、安心で持続可能な社会保障制度の推進など、必要な社会基盤の整備を着実に進めることが必要です。

地方を元気にする地方創生の新たなチャレンジも始まっています。そこに暮らす「人」に光を当て、一人一人が自分らしく輝く「人が生きる、地方創生」を進めなければなりません。

また、わが国を取り巻く国際環境が大きく変わる中で、総合的な日本の外交・安全保障の取り組みも重要です。

私たち公明党は、政権与党の一翼を担い、これらの課題に果敢に挑戦し、その責任を果たしてまいる決意です。

3月11日には、東日本大震災の発災から丸5年を迎えます。道路などのインフラや復興公営住宅、農業や水産業、商工業などのなりわい、新しい街づくりなど、復興の足音が着実に加速度を増しています。

4月から「復興・創生期間」という新しいステージに入りますが、今なお、18万2000人を超える方々が避難生活を余儀なくされているということを私たちは、一時も忘れてはなりません。

公明党は、引き続き被災者に寄り添い、全ての被災者が「人間の復興」を成し遂げるまで、共に闘い続けることをお誓い申し上げます。

経済・財政政策

賃金上昇で景気を拡大
経済の現状認識と経済財政運営
安倍内閣発足以来、3年間の経済・財政政策により、企業収益は過去最高水準に達し、雇用面では就業者数が110万人以上増え、完全失業率も3.3%に改善しました。

また、政労使会議等による取り組みによって、2年連続となる高水準の賃金上昇を実現するなど、経済の好循環が目に見える形で現れ始めています。

一方で、課題も明らかになってきています。

これまで私たちは、一貫して、「家計へ、中小企業へ、地方へと経済の好循環を行き渡らせる、これが経済再生を成し遂げるための大きな鍵」であると申し上げてきました。しかし、その広がりは十分ではありません。

特に、国内向けの設備投資や、地方における賃金上昇が期待ほどには広がっていません。日本経済、ひいては日本社会の先行きに対する慎重な見方が、企業にも家計にも依然として根強くあるからではないでしょうか。

また、世界的にも、アメリカの金利引き上げや、中国経済の先行き不安、不安定な中東情勢、国際的なテロの拡大による影響などのリスクがあります。

年初からの揺れの大きい世界経済の状況も十分注視しながら、引き続き、「経済再生」を最優先に、経済・財政運営に努めることが求められます。

好循環の実現に向けた取り組み
わが国経済の再生にとって、今、最も重要なことは、企業の収益を、雇用の改善や賃金の上昇につなげ、内需を拡大することで消費と投資を呼び起こし、再び企業の収益が上がるという経済の好循環を確実なものとすることです。

そのためにも、国内外にわたる政策を総動員することが必要であり、以下3点について具体的に伺います。

第1は、経済の好循環の最大の要は、家計における消費の拡大であり、そのための賃金上昇です。

国レベルでは、政労使会議等の場を活用して賃金上昇の流れをつくり、また下請け企業への取引価格の適正化についても一定の成果を挙げつつあります。こうした流れをさらに加速させるよう、引き続き経済界における努力を強く求めます。

特に、賃金上昇の流れを中小企業や地方へと波及させるためには、大企業の収益の拡大を、下請け代金の支払い等を通じて、中小企業の収益の拡大につなげることが必要であり、政府としてもその取り組みを一層強化すべきです。

また、公明党が提案した地方版政労使会議の設置が全国で広がっています。各地の実情に合わせ、関係者がさまざまな課題を率直に話し合い、連携して対策を講ずることで、地域経済が活性化し、賃金の引き上げや、働き方改革にも大きな効果が生まれると期待されます。

第2には、中小企業を含めた産業全体の生産性の向上です。

自動車産業をはじめ、家電や住宅、医療、介護、農業など、さまざまな分野において、ロボットやIT(情報技術)などの活用により、生産性向上を図る新たな技術開発や取り組みが進んでいます。

こうした流れを、大企業のみならず地方の中小・小規模企業にも広げ、生産性を向上させることが日本経済の成長には欠かせません。

生産性向上に向けた設備投資支援や、専門的な経営アドバイスの体制強化など、意欲ある企業の成長を後押しする取り組みが求められます。

第3には、世界経済の成長を取り込む自由貿易や経済連携の拡大と海外展開です。

環太平洋連携協定(TPP)はもとより、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)やアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)などの経済連携や自由貿易協定を積極的に推進することが重要です。

特にTPPは、アジア・太平洋地域の活力を日本経済に取り込み、今後の経済・投資ルールの機軸を打ち立てようという、挑戦的な試みです。

世界全体のGDPの約4割、人口8億人という巨大な自由貿易圏の誕生は、日本経済全体に大きなメリットがあります。

2月4日には協定の署名が予定されていますが、協定の批准と合わせ、国内対策も含めた必要な法整備を早期に行うべきです。

一方、TPPをめぐっては、農林水産業への影響が強く懸念されてきました。

将来にわたり国民に安全で高品質な食料を供給し、中山間地域を含む豊かな農山漁村を維持・発展させるために、経営安定対策や体質強化対策などを着実に実行するとともに、今後とも生産者の声にきめ細かく対応していく必要があります。またTPPは、若者が希望を持って取り組める魅力ある農林水産業を築くチャンスでもあります。

1億総活躍社会

「働き方改革」が不可欠
希望出生率1.8、介護離職ゼロの推進
公明党は、安倍内閣が掲げた「希望出生率1.8」「介護離職ゼロ」という目標について、希望する人数の子どもを持てない状況や、介護をきっかけに離職せざるを得ない状況を改めることは、一人一人の活躍を支える上で欠かせない取り組みと考えます。

また、子育てと、親の介護が重なるダブルケアの問題も深刻であり、制度横断的な対応も必要です。

こうした問題意識に立って、この二つの目標を達成するためには、非正規労働者の待遇改善や、子育て・介護と仕事の両立を可能とする「働き方改革」が不可欠です。

総理が施政方針演説で言及された「同一労働同一賃金」の実現は、公明党も長年取り組んできた課題であり、雇用形態にかかわらず、職務に応じた待遇が確保されるよう、実現に向けた議論を急ぐべきです。

その上で、早急な対策として、長時間労働の是正をはじめ、短時間勤務やテレワークなど、柔軟な働き方の推進、介護休業や看護休暇などの取得率向上のための制度改善、育児や介護を理由とした人事評価などの不利益な扱いの防止などを具体化させる育児介護休業法、雇用保険法、男女雇用機会均等法の改正が必要です。 

また、子育てや介護に対する職場の理解が乏しく、制度の利用を断念せざるを得ない状況を改善するため、管理職をはじめとする職場内の意識改革が重要です。

従来の日本型雇用システムの転換が指摘される中、その良さを生かしつつ、一人一人のワーク・ライフ・バランスや、キャリア形成をチームで支える、新たな「職場内支え合いモデル」の構築と普及にも取り組むべきと考えます。

子どもの貧困
貧困の連鎖を断ち切り、子どもの将来が、生まれ育った環境に左右されることのない社会をつくることは、1億総活躍社会を実現する上で大切な視点です。

2013年に「子どもの貧困対策推進法」が制定され、翌年には「子どもの貧困対策大綱」が策定され、教育支援、生活支援、保護者の就労支援、経済的支援の四つの柱に沿って、着実に対策が進みつつあります。

今後は、特に支援を要する「ひとり親世帯」や「多子世帯」などへの対応を含め、貧困状態からの脱却に向けた、さらなる取り組みが重要です。

その意味で公明党が求めてきた児童扶養手当の増額や保育料の負担軽減のための予算が盛り込まれたことは大いに評価します。

社会保障の強化

地域医療の構想整備を
社会保障と税の一体改革
国民生活の安心の基盤である社会保障制度の機能強化と安定財源の確保は、与野党を通じた共通の課題です。

こうした共通認識の下、2012年、自民・公明・民主の3党が社会保障と税の一体改革について合意し、これまでの年金、医療、介護に子育て支援を加え、消費税財源を活用した社会保障制度の充実と安定化に取り組んできたことは、重要な意義があり、その歩みを後退させることがあってはなりません。

2012年に成立した、子ども子育て支援法や、年金機能強化法をはじめ、一昨年に成立した地域医療介護総合確保法など、一連の法整備を踏まえつつ、団塊の世代が後期高齢者となる2025年を見据え、それぞれの地域が、増大する医療・介護ニーズに、どのように対応していくのかが目下の課題となっています。

その取り組みの大きな柱が、昨年から都道府県で検討が進められている「地域医療構想」の策定です。

病院から地域へという大きな流れの中で、効率的で質の高い医療・介護サービスを提供するには、今後10年間の医療需要を推計した、病床の機能分化や連携、在宅医療・介護の推進などが不可欠です。

その一方で、必要な病床数が確保されず、患者の受け皿が不足することのないよう、実効性ある計画策定が必要です。

公明党はこれまで、住み慣れた地域で医療、介護、生活支援などのサービスを提供する「地域包括ケアシステム」の構築をはじめ、介護予防や認知症対策の充実などを推進してきましたが、今後は「地域医療構想」との一体的な取り組みが重要となります。

消費税の軽減税率制度の意義と効果
2017年4月から、消費税の10%への引き上げに合わせて、軽減税率制度がスタートします。円滑な導入に向け、中小・小規模事業者への対策を含め、政府の万全な取り組みを強く求めます。

消費税は、収入が低い人ほど、負担感が重くなる「逆進性」があり、また、買い物のたびに、税の負担を感じる「痛税感」を伴います。その対策として、公明党、自民党が与党としてさまざまな制度案の中から最適と判断し導入を決めたのが「軽減税率制度」です。

理由は大きく2点です。

一つは、日常の買い物で、生活必需品である食料品を買うたびに税負担の「軽減」を実感し、痛税感が緩和される点です。

二つ目は、付加価値税を採用している欧州諸国や北米、アジアなど、ほとんどの国で「世界標準」と言ってよいほど、この制度が導入されているという具体性がある点です。

給付つき税額控除の方が、効率が高いとの主張がありますが、この制度の導入には、個人の所得だけでなく、資産についても正確に把握できる仕組みが必要です。

しかし、現行のマイナンバー制度でも、その把握は不完全であり、ましてやマイナンバー制度が定着していない上、給付等に必要な事務手続きを、全消費者に負わせるのは事実上不可能です。

また、買い物のたびに、その場で実感できる軽減税率に対し、給付つき税額控除は、年間、数回の給付を受ける時だけしか恩恵を感じられず、消費活動と切り離されているため、痛税感の緩和を実感できません。

軽減税率制度は、「社会保障のために消費税が上がるとしても、せめて食料品は軽くしてほしい」との生活者の声に応えたものです。消費税の持つ逆進性や痛税感を緩和し、消費税制度に対する理解を醸成することで、社会保障と税の一体改革に対する理解も深まるものと考えます。

その導入に当たっては、財政健全化目標を堅持し、安定的な恒久財源を確保することについて、軽減税率の導入前に与党として責任を持って対応することを明確にしました。

社会保障の費用は、保険料や税収全体でまかなっており、制度の充実を進めながら、歳入・歳出を見直して財源を確保していくことは当然です。

また、「軽減税率導入のために社会保障が削られるのではないか」との批判が一部にありますが、その心配はまったくありません。自民、公明、民主による3党合意に基づく社会保障と税の一体改革では、消費税率引き上げ分の1%相当は、待機児童解消や「地域包括ケアシステム」の構築など医療、介護、年金、子育ての各分野の充実に充てることが決まっています。そのことをあらためて確認しておきたいと思います。

がん対策
政府は昨年末、「がん対策加速化プラン」を策定しました。公明党が昨年8月に提唱した「がん対策の充実に向けた提言」が盛り込まれており、評価します。

さて、公明党が主導したがん対策基本法が成立して10年、がん対策推進基本計画ができて9年で、一つの曲がり角です。

今や、がんになっても、約6割の人が治る時代ですが、課題も多くあります。そこで、今年5月ごろから策定作業が始まる第3期がん対策推進基本計画を前に、以下、具体的に提案します。

1点目は、がん検診受診率の向上です。50%を早期に達成し、新たな目標を掲げる時です。そのために個人への受診勧奨強化、職域検診の推進などを図るべきです。

2点目は、医療の基本である緩和ケアです。これまで、がん拠点病院を中心に推進してきましたが、拠点病院以外の病院にどう広げていくのか、全ての医師に緩和ケアを学ばせるためにどうするかです。その基本は痛み・辛さの徹底した除去です。

3点目は就労です。離職や給料減などの悲劇解消のため、「がんになっても、多くの人が働ける」という認識を経営者を含め、浸透させるべきです。

4点目は児童生徒への「がん教育」。これは一大国家事業ですが、ポイントは医師等の確保です。忙しい医師が不安なく教育現場に入れるよう、医師に対する教育・研修等が必要です。未来のために、国を挙げて取り組んでいただきたいと思います。

最後ですが、公明党が当初から一貫して主張した「全国がん登録」が今月から始まりました。今後の治療や予防などに活用が期待されますので、国民・患者の皆さんのために役立つと高く評価しています。

復興の加速

新たな産業、雇用創出も
被災地の復興
3月11日で、東日本大震災の発災から丸5年。4月から新たな「復興・創生期間」が始まります。

被災地では、道路や鉄道などのインフラ整備、災害公営住宅の建設、住宅再建に向けた高台移転など、復興は、着実に進んでいます。

被災3県全体の鉱工業生産指数は、震災前の水準に回復。津波被災農地は、約7割が復旧。水産加工施設は約8割で業務再開。有効求人倍率は1倍を超え、雇用も改善しています。

しかし、いまだに18万2000人の方々が避難生活を強いられている現実を重く受け止めなければなりません。原発事故による風評被害や、震災の記憶の風化も懸念されています。

私たちは復興を阻む、この「風化」と「風評」という、二つの風と闘い、復興の取り組みを一段と加速させなければなりません。

また、避難生活の長期化や、分散化などによるストレス、今も津波の後遺症などで苦しむ方もいます。

心身のケアや、生きがいづくり、地域コミュニティーの形成など、被災者の状況に応じた、きめ細かな「心の復興事業」がますます重要な段階に入ります。

一方で、水産加工業のように、施設設備が復旧しても、「売り上げが戻ってこない業種」もあります。

販路の開拓やノウハウの提供、商品開発、人材の確保等を、官民連携で支援することが必要です。

福島の復興再生
福島の復興再生の課題は、廃炉・汚染水対策、中間貯蔵施設の建設と除染の加速、生活インフラの復旧などです。

住宅再建や帰還など、避難者の意向に応じた、さまざまな対策とともに、放射線による健康被害への不安に対する「リスクコミュニケーション」の実施、風評被害対策も重要です。

「福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想」の実現に対する期待と機運が高まっています。

原発の廃炉や浜通り地域の再生のため、最先端のロボット研究開発拠点などを整備することにより、新たな「産業振興」や「雇用創出」が期待されています。

防災・減災

自然災害への備え万全に
インフラ老朽化対策

自然災害の脅威から国民生活や社会経済を守る防災・減災対策は政治の重要な課題です。

昨年も9月に宮城県や栃木、茨城の両県が、記録的な豪雨に見舞われるなど、近年の降雨は局地化、激甚化が進んでいます。また、昨年5月に口永良部島において火山災害が発災するなど、自然災害が頻発をしています。

ハード・ソフト両面にわたる防災・減災対策の強化が求められています。特にインフラの老朽化対策は急務です。

地方自治体への支援も含め、近年、新技術の開発や導入など、体制強化が進んでいます。今後の焦点は、インフラの維持・管理だけでなく、老朽化対策を通じて、メンテナンス産業の育成や建設産業の担い手確保へとつなげることが重要です。

外交・安全保障

日本外交に重要な1年
国際会議の開催、平和安全法制
本年は、日本の国連非常任理事国入りや、G7伊勢志摩サミット、日中韓サミットの日本開催、第6回アフリカ開発会議が初めてケニアで開催されるなど、日本の外交にとって極めて重要な年となります。

大きな責任が伴うとともに、日本が国際社会をリードするチャンスと考えます。

3月末までに安全保障関連法が施行されます。

平和安全法制の整備は、日本をめぐる安全保障環境が大きく変わる中で、国民の生命や財産を守る備えをしていくために、日米同盟の信頼性・実効性を強化し、抑止力を高めることが大きな目的です。

備えが不十分で隙があれば、かえって不測の事態を誘発しかねません。「戦争法」などという批判は全く根拠のないレッテル貼りであり、あまりにも無責任です。

国民に対して引き続き丁寧な説明を行うとともに、運用のプロセスを通じて、安全保障上の備えに万全を期すことが重要です。

日中・日韓関係
昨年の日中韓サミットや日中・日韓の首脳会談などを通じて、日中・日韓関係は大きく改善されつつあります。

昨年、私も自民党の谷垣幹事長とともに与党として、2度にわたって訪中し、日中与党交流協議会の再開にこぎつけました。

交流協議会では、人的交流の促進や、さまざまな分野の実務的協力強化のために積極的にプラットフォームをつくることなどの提言をまとめました。政府としても、この提言を受け止め、実現に向けて積極的に取り組んでいただきたい。

また、昨年末、日韓両政府の真摯な対話により、慰安婦問題が、最終的かつ不可逆的に解決するとの合意がなされました。心から歓迎するとともに、あらためて関係者のご努力に敬意を表します。

1月13日には、徐清源会長ら、韓日議員連盟の代表が来日し、安倍総理との会談が実現しました。今後ともこうした対話を積み重ねて信頼関係を醸成しながら、日韓両政府が問題解決に向けて、合意事項を誠実・着実に実行に移すことが重要と考えます。

今、わが国は、人口減少社会という、かつて経験したことのない未曽有の困難に直面しています。

その困難を乗り越え、「世界に誇れる」、そして「活力ある日本」を維持・発展させ、次世代にバトンタッチしていくためには、経済の再生や、持続可能な社会保障制度、地方創生などの課題に果敢に挑戦し、速やかに答えを出さなくてはなりません。

それは、私たち世代の責任であると同時に、未来を担う若い人たちに関わる問題でもあります。

今年夏の参議院選挙では初めて「18歳選挙権」が導入されます。18歳と19歳のおよそ240万人が新たに有権者に加わります。

日本が直面している未曽有の困難に対し、全ての世代が問題意識を共有し、共に乗り越えていくことが重要です。若者の声に真剣に耳を傾け、未来に希望を持てる社会を共に築いていこうではありませんか。

公明党は、「全ての人が輝き、自己実現できる社会」をめざして、共に闘うことをお誓いし、私の質問を終わります。

井上幹事長に対する安倍首相らの答弁(要旨)


【安倍晋三首相】

一、(経済再生について)経済の好循環を継続させるよう、中小企業の収益が拡大するような環境の整備に取り組む。

一、(農林水産業について)攻めの農林水産業に転換するための体質強化対策や、重要5品目関連の経営安定化対策など、現場の声に耳を傾けながら政策を講じる。

一、(軽減税率について)消費税の負担を直接軽減することにより、消費者は買い物の都度、痛税感の緩和を実感してもらえ、消費税の逆進性を緩和できる。飲食料品を対象にした制度は、標準税率10%以上の付加価値税を導入している経済協力開発機構(OECD)の30カ国のうち8割の24カ国が導入している。導入に当たって、安定した恒久財源を確保し、社会保障と税の一体改革における2.8兆円程度の社会保障の充実に必要な財源を確保していく。

一、(がん対策について)がんになっても安心して暮らせる社会の構築に向け、がん登録のデータも活用しつつ、対策を進める。

一、(復興について)4月から復興・創生期間が始まる。被災地の皆さんのふるさとへの思い、復興への熱意を、これからも全力で応援していく。

一、(外交について)今年は、日本が日中韓サミットを主催する。経済、環境、青少年交流などの分野で成果の挙がるサミットにしたい。首脳会談を行い、関係をさらに発展させていく。

【石井啓一国土交通相】

一、(防災・減災対策について)来年度、新たに産学官が総力を挙げて老朽化対策に取り組む「インフラメンテナンス国民会議」を創設する。この国民会議を活用して、民間の新技術の掘り起こしや、幅広い業種からの新規参入を促進したい。

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