関東・東北豪雨被害 被災米、補正予算で救済

公明新聞:2016年1月26日(火)付

収穫後のコメ被害に対する支援を喜ぶ和田さんと井手県代表=茨城・常総市収穫後のコメ被害に対する支援を喜ぶ和田さん(中)と井手県代表(左)=茨城・常総市

公明議員の連携が力を発揮

茨城・常総市 稲作農家「ありがたい」

昨年9月の関東・東北豪雨で被災した稲作農家は目に涙をにじませながら喜んだ。2015年度補正予算が20日に成立。その中には、収穫後に軒先で保管していたコメが鬼怒川の堤防決壊で流された農家に対する支援策が盛り込まれており、営農再開が見通せるようになったからだ。支援策の実現には、公明党の地方議員と国会議員によるネットワークの力があった。

「農業を40年以上続けてきたが、これを機にもうやめようと思った」。茨城県常総市の水田地帯は、昨年9月10日の関東・東北豪雨で“泥の海”と化した。その水が引いた6日後、稲作農家の和田勇さん(64)は信じられない光景に絶句した。水田約60ヘクタールだけでなく、作業小屋のトラクターやコンバインなどが水没。収穫後に保管していた玄米約600俵(1俵=60キロ)まで台無しになっていた。

農機具を全て買い換えるのに必要な費用は億単位。その上、乾燥などのために作業小屋前で保管し、出荷を待つばかりだった玄米の被害は農業共済制度の補償対象外という。想像以上の打撃に和田さんは不安でいっぱいとなった。

「営農を続けるために、せめてコメを補償してほしい」。同様の被害にあえぐ農家の願いをJA茨城県中央会を通じ、いち早くキャッチしたのが公明党だった。連日、中島亨一、遠藤正信の両常総市議と連携し、被災地支援に奔走していた党茨城県本部の井手義弘代表(県議)が直ちに、当時の石井啓一政務調査会長(現国土交通相)、石田祝稔農林水産部会長(現政調会長)につないだ。

9月18日、石田氏は農水省に対し、「現行の共済制度で対象外となるコメ被害も救済すべきだ」と要請。その後も同24日の国会質問で、横山信一参院議員が取り上げ、同29日には山口那津男代表や長沢広明参院議員らが現地へ足を運んだ際、農業関係者からあらためて救済措置を求める声を受け止めた。

10月1日には井上義久幹事長らが党の会合で政府に対応を求め、同2日には石井、石田両氏が宮下一郎財務副大臣(当時)に直談判。「収入がなくなるに等しい被災農家を支援するのが政府の務めだ」と、各議員が必死の思いで迫った。

公明党の粘り強い訴えを受けて農水省はさらなる検討を進めた。その結果、同27日に発表した農業被害の救済策の中に、軒先で保管していたコメが浸水した農家の営農再開支援策が明記された。農地の土づくりや農薬の準備などに必要な経費を経営面積10アール当たり7万円を上限に補助する内容で、「農家の被害分を共済制度とは別の形で実質的に支援」(農水省)する事業となり、15年度補正予算で実現した。

関東・東北豪雨から4カ月余り。ようやく今年のコメづくりができる見通しが立ち、和田さんは「ありがたい」と涙ながらに語った。

再建に挑む農家の希望

JA常総ひかり 代表理事組合長 草間 正詔氏
水害発災後、直ちに公明党の山口那津男代表、石井啓一国交相(発災当初は党政調会長)、佐藤英道農林水産大臣政務官らが真っ先に足を運び、農家への支援を進めてくれたことに本当に感謝している。

水害を機に常総市では離農したり、それを考えている農家が少なくない。今回の支援策はもう一度、農家が営農しようとの意欲をかき立ててくれるものだ。例外の適用で補償してもらえることはありがたい。

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