党訪中・訪韓 識者に聞く

公明新聞:2015年10月21日(水)付

関係改善の光見えた
首脳会談開催へ公明が先導役
早稲田大学名誉教授 山本 武彦氏

山口那津男代表を団長とする公明党の訪韓・訪中団は8日に韓国の朴槿恵大統領、15日に中国の習近平国家主席と相次いで会談した。早稲田大学名誉教授の山本武彦氏に、公明党が両国訪問で果たした役割について聞いた。

北東アジアの国際関係において重要な日中・日韓関係がささくれ立つ中、連立政権の一角を担う公明党の山口那津男代表らの訪中と訪韓は、自民党単独政権ではなし得ない独自の対話・交流を展開したという意味で、画期的な成果を収めた。公明党が両国関係の一種の緩衝材としての役割を果たしたと評価する。

11月1日にも韓国で開催予定の日中韓首脳会談の成功に向けた環境も醸成された。日中、日韓首脳会談も開かれる見通しで、長いトンネルの先にやっと光が見えてきた。その先導役を果たしてきたのは紛れもなく、外交面でクリーンヒットを放ち続けてきた公明党だ。

中でも韓国に朴槿恵政権が誕生して3年近くたつが、安倍晋三首相との首脳会談が一度も開かれていないのは、米国を含めた3カ国の協力関係を安定させる上で障害以外の何ものでもなかった。一方、今や「中国がくしゃみをすると、日本が風邪をひく」といわれる時代に入ったように、経済的なパワーを強めつつある中国との連携、協力を強化していくことも不可欠だ。

山口代表が中国で開かれたアジア政党国際会議で、アジアのインフラ整備を通じて域内外の連結性を高める重要性を訴えた点にも注目している。

中国が陸と海の新シルクロード構想を掲げ、アジアインフラ投資銀行(AIIB)を通じて進めようとする地政学的な野心を山口代表は大きく包み込み、「アジア全体でやろうではないか」「インフラ整備を平和の礎にしよう」というメッセージを発したと理解した。

インドも含め、アジアは21世紀、世界の政治経済のパワーセンターになると見通され、今や地球上で最も重要な地域となりつつある。権力政治に国々が絡め取られることなく、協調、共同が重要との考えに基づく発信に強く賛同する。

併せて山口代表は、人間の安全保障の重要性も強調している。公明党は平和と福祉の2本柱を掲げ、日本の政治をリードしてきた。平和と福祉は不即不離、一体で、人間の安全保障にも通じる。アジアには貧困や人身売買、非合法の薬物売買など、深刻な問題が数多く横たわる。地震や津波への備えが脆弱な国も多い。公明党には、福祉や安全のネットワークをさらにアジアにまで広げ、人間主義の理念を貫徹してほしい。

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