協会けんぽ財政安定へ

公明新聞:2015年7月3日(金)付

中小企業の健康保険
国庫補助16.4%を維持

公明が推進 保険料負担抑え雇用守る

中小企業の従業員やその家族らが加入する健康保険の「協会けんぽ」。これまで、国の財政支援が不安定な状態が続いていたが、5月に関連法が成立した医療保険制度改革で、従来の国庫補助率16.4%が期間の定めなく維持されることが決まった。これは、事業主や被保険者の保険料負担が増えないように、公明党が推進してきたものだ。

事業主の保険料負担 モデルケース協会けんぽの加入者数は約3600万人。被用者保険の“最後の受け皿”ともいわれ、約168万ある適用事業所の8割近くは従業員9人以下の中小企業が占めている。一方、協会けんぽの財政運営は厳しく、経済状況によって保険料収入が変動。医療給付費や、高齢者医療を支える拠出金の負担も増加傾向にある。2008年度に被保険者の報酬の8.2%だった保険料率は徐々に引き上げられ、12年度以降は全国平均10%となっている。

保険料は事業主と被保険者が折半して支払うため、これ以上の引き上げは中小企業の正規雇用に悪影響を及ぼす恐れもある。そこで重要になるのが、医療給付費などへの国の支援に相当する国庫補助だ。ところが、補助の根拠となる健康保険法では、補助率を「16.4~20%の範囲内」としながら、1992年度以降は付則で「当分の間、13%にする」と規定。その上で、2010~14年度は特例として時限的に16.4%にするという、不安定な対応を続けてきた。

そこで今回の改革では、補助率を「13~20%の範囲内」とし、当分の間は16.4%にすると定めた。このほか負担軽減策として、大企業の従業員らが加入する健康保険の健保組合などと共に拠出している後期高齢者支援金の分担方法も変更。現在は支援金の3分の2を加入者数に応じて、残り3分の1を財政力に応じて分担しているが、17年度からは全て財政力に応じた負担へと移行する。

協会けんぽの財政安定化に関しては、12年2月に民主党政権が閣議決定した社会保障と税の一体改革大綱には項目として記載されていなかった。

このため公明党は、翌月の参院予算委員会で秋野公造氏が「協会けんぽが崩れると国民皆保険も崩れる。大綱の中で検討を」と指摘。野田佳彦首相(当時)から「よく分かった」との答弁を引き出した。

さらに、公明党は13年5月、国庫補助率について検討するよう規定した健康保険法等改正法の制定を推進。同12月には、検討結果を踏まえた関連法案を15年通常国会に提出するよう定めた社会保障改革プログラム法を成立させるなど、一貫して財政支援の強化に取り組んできた。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

新聞の定期購読