経済成長と財政を両立

公明新聞:2015年7月2日(木)付

石井政調会長石井政調会長

成長戦略、「骨太の方針」が決定
石井政調会長に聞く

公明の提言が反映
◎人材育成へ教育の充実
◎情報通信技術(ICT)の活用
◎ロボット産業の育成
◎地域包括ケアシステムの構築
◎子育て世代包括支援センター(日本版ネウボラ)の整備


政府は6月30日、成長戦略と、年末の予算編成や税制改正の指針となる「骨太の方針」(経済財政運営と改革の基本方針)を閣議決定しました。その意義などについて、公明党の石井啓一政務調査会長に聞きました。

生産性向上と地方経済再生へ着実に実行

―今回の成長戦略と「骨太の方針」の特徴は。

石井 成長戦略は、ようやく動き始めた「経済の好循環」を確実なものにすることが狙いです。人口減少社会の中でも持続的な成長を実現するため、「生産性の向上」と「地方経済の再生」を打ち出し、具体的な政策を盛り込みました。

「骨太の方針」では、成長戦略を踏まえ、経済再生と財政健全化の両立に向けた目標を掲げました。経済成長の目標を、国内総生産(GDP)成長率で実質2%程度、名目3%程度を上回るとする一方、財政健全化に向け、基礎的財政収支(プライマリーバランス=政策経費を借金に頼らずに賄えるかを示す指標)を2020年度までに黒字化させる道筋をつくりました。これが今回の方針の最大の特徴です。

―財政健全化の道筋を具体的に。

石井 15年度で3.3%のプライマリーバランスの赤字幅(対GDP比)を、20年度にはゼロにするとの目標の下、18年度に1%程度に圧縮する中間目標を設けました。

その上で、16~18年度の3年間の一般歳出(政策経費)の増加分をどれだけ抑制するかについて、13~15年度の1.6兆円(うち社会保障費は1.5兆円)と同程度にするという「目安」をつくりました。当然、デフレを脱却していない過去3年間と今後3年間では状況が違うので、経済・物価動向を考慮することも明記しました。

―「骨太の方針」には社会保障の効率化に関する記述もありますが。

石井 社会保障費の増加は、国民負担の増加につながるので、効率化は重要な観点です。サービスを提供する側の改革として、同じ効能で安価な後発医薬品の普及や薬価の適正化などを打ち出しました。

一方、サービスを受ける側の改革では、負担水準を年齢だけでなく所得や資産の状況も踏まえて決めていくための改革を検討課題としました。これからも必要な人に適切な支援が届けられるよう、丁寧に議論していきます。

―今回の決定に向けて、公明党の成長戦略を6月4日に政府に提言しました。

石井 党の提言では、女性や若者も含めた人材の育成と教育に重点を置きました。その上で、商品や設備を接続する「モノのインターネット(IoT)」や人工知能など情報通信技術(ICT)の活用、ロボット産業の育成、水素社会の実現をはじめ、地域包括ケアシステムの構築、子育て世代包括支援センター(日本版ネウボラ)整備などが、政府の成長戦略や骨太の方針に盛り込まれました。

―実際に「経済の好循環」に生かすためには。

石井 成長戦略は作成とともに実行が重要です。今回の戦略は、13年に策定、14年に改定された「日本再興戦略」の再改定版であり、現在進行中の政策もあります。それらも含めて、全体として着実に実行作業を進めます。まずは、7月末に策定される来年度予算の概算要求基準がポイントです。公明党の主張をしっかり反映させていきます。

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