「小さな拠点」を各地に

公明新聞:2015年6月25日(木)付

地方創生関連2法成立で本格化
法人減税、農地転用で企業の地方移転も促進

地方創生を進める改正地域再生法と第5次地方分権一括法の「地方創生関連2法」が19日の参院本会議で成立し、公明党が提案してきた「小さな拠点」づくりや地方への企業移転などを促す取り組みが本格化する。

商店、診療所、福祉施設集め生活支える


地域の高齢化や人口減少への危機感が強い地方では、既に対策に動き出している自治体もある。秋田県由利本荘市の笹子地区(人口1830人)では、高齢者福祉施設、道の駅、公民館、診療所を一つの場所に集めて生活サービスをワンストップ化。その中心地と各集落を結ぶコミュニティバスを市が毎日運行して“住民の足”を確保し、診療所には年間で延べ6500人が訪れる。

「小さな拠点」のイメージまた、岡山県津山市にある人口563人の阿波地区(旧阿波村)は、2014年4月に「あば村運営協議会」を立ち上げ、市役所支所や郵便局が集まる集落を中心に「小さな拠点」づくりを開始。住民の出資でガソリンスタンドを設立し、商店を併設することで地域交流の場にもなっている。同市協働推進室には住民から「便利になって助かっているとの声が届いている」という。

高齢化と人口減少の著しい現状の打開には地域の実情に応じた対策を練り、明確な将来ビジョンを示すことが必要だ。国は昨年11月に成立した「まち・ひと・しごと創生法」に基づいて同12月に地方創生を推進する「総合戦略」を閣議決定。全国の自治体に対しても「地方版総合戦略」を15年度中に策定するよう求めている。地方創生関連2法では、各自治体が「地方版総合戦略」に盛り込む具体策への支援メニューを提示した。

改正地域再生法は、過疎化が進む中山間地域などで、商店や診療所、福祉施設といった生活に必要なサービスを集約した「地域再生拠点」と周辺集落を交通ネットワークでつなぐ「小さな拠点」づくりを支援。具体的には、計画を策定し、国から認定を受けた市町村を対象に農地を公共施設に転用する手続きを簡素化するほか、コミュニティバスなどが生活用品など少量の貨物を運送できるように規制を緩和して買い物弱者らを支える。

このほか、東京23区から本社機能を移転した企業の法人税を減税し、地方への企業移転を促し、地方の雇用の場を確保できるようにしていく。

一方、第5次地方分権一括法は、4ヘクタール以上の大規模農地の転用許可権を国から都道府県と農林水産省が指定する市町村に移し、地域の課題に即して土地利用できるようにした。

公明党は、「人が生きる、地方創生。」を掲げ、住民生活に必要な行政サービスの維持と地域で生計が立てられる“なりわい”の確保を両立させた「住み続けられる地域づくり」の重要性を強調。党活気ある温かな地域づくり推進本部(桝屋敬悟本部長=衆院議員)が19日、16年度予算に盛り込む地方創生関連施策の指針となる「まち・ひと・しごと創生基本方針2015」の策定に向けて、「小さな拠点」の形成や地方への企業移転促進を提言したほか、国会質疑を通して地方創生関連2法の早期成立を後押ししてきた。

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