主張核拡散防止条約 「核なき世界」実現の舞台に

公明新聞:2014年8月12日(火)付

公明党は6日、核兵器禁止条約の合意形成を訴えると同時に、日米安全保障の中で「核兵器のない世界に向けた新たな安全保障の在り方」を世界に発信する必要があるとの視点から提言を発表した。

核兵器の違法化と、核兵器に依存しない安全保障の確立は、核廃絶への二つの道である。二者択一ではなく、両方の努力があってこそ核廃絶への確かな展望が開ける。

本来なら核拡散防止条約(NPT)がそうした議論の舞台となるべきである。しかし、核軍縮さえ十分に進めることができないNPTへの不信感も強い。

それは、メキシコで2月に開かれた「第2回核兵器の非人道性会議」の議長総括にも表れていた。

議長総括は、核兵器の違法化が「核兵器のない世界を実現するための道」とした上で、「法的拘束力のある文書を通して新たな国際基準と規範に到達する」と述べ、核兵器禁止条約をめざす決意を示した。

NPTは米、英、仏、ロ、中5カ国に核保有を認める一方で、核軍縮の効果的措置に向けた条約交渉の義務を課した。しかし、いまだに実現しておらず、世界はいら立っている。会議に参加した外務省幹部は「NPTは生ぬるい。別のトラック(交渉の場)をつくろうという考えを想起させる内容だった」との感想を漏らしたほどだ。

だからといって、核保有国抜きで「別のトラック」が行われ、核兵器禁止条約をまとめたとしても、「核のない世界」が実現するかどうかは不透明との意見は根強い。

核廃絶が進まない最大の理由は、核兵器の存在によって平和と安全が守られると考える核抑止論の存在である。これを乗り越える必要があり、米国の拡大抑止(核の傘)に依存する日本にとっても重要な課題である。

「核の目的は核攻撃の抑止に限定する」など「核の役割低減」が核廃絶への確かな一歩になるとの考え方は国際社会で有力になっている。

来年開催されるNPT再検討会議を舞台に、核兵器禁止条約に向けた合意形成と、核抑止論の包囲網を固める安全保障論議が進展することを期待したい。

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