閣議決定どう見るか

公明新聞:2014年7月4日(金)付

明治学院大学 川上和久教授明治学院大学 川上和久教授

安保環境に即した選択
説明責任尽くせば理解得られる
明治学院大学 川上和久教授

東西冷戦構造が終わって東アジアの情勢が予断を許さない中、「急迫不正の事態」がいつ起きるか分からない。政治の責任として、安全保障環境の変化にどう対応していくかが求められている。

今後、政府は日米安全保障条約を基軸に、今の安全保障の枠組みの中でどうやって国と国民を守っていくのか。国民の生命、自由、幸福追求の権利を守るため、現実に即して物事を考えていかないといけない。

そうした意味で、今回の閣議決定は、現実を見据えた解決への一歩を踏み出したと思う。

国際社会が緊張化する中、「憲法9条を守れ」と言っていればいい問題ではない。今回の与党の安保論議で公明党は、現実的に平和を守るために何が必要で、安保環境の変化に応じてどこまでできるかという(自衛権の)基準を明確にすることで、自民党と合意して与党の責任を果たした。また、平和を築くために何をしなければならないかについて、一定の結論を出して「平和の党」としての責任を果たした。

公明党はこれまで国際平和協力法(PKO協力法)など、安全保障環境の現実に即して安保法制に関する考え方を見直してきた。

(安保問題を理由に)公明党が連立を離脱したらどうなっていたか。恐らく歯止めが効かなくなって、どんどん行ってしまっただろう。

周辺国からミサイルが撃ち込まれる可能性がある中、何も対応せずに「平和の党です」と言っていたら、それは“平和ぼけの党”になってしまう。(与党協議は)平和ぼけの道をとるのか、現実に即した政策をとるのかの選択だった。

閣議決定を踏まえ、具体的な立法作業となるが、しっかりと説明責任を果たしていけば国民の理解は得られると思う。確かに議論の過程はまだ国民全体のものになっていない。政府・与党には丁寧な説明責任が求められるのではないか。

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