新幹線に医療用具を搭載

公明新聞:2014年3月3日(月)付

急病人発生時、医師が使用
公明が粘り強く推進 全新幹線に配備完了へ
JR東日本15日から

JR東日本は、車内で急病人が発生した場合に備え、乗り合わせた医師が診察するための医療支援用具を15日のダイヤ改正から、東北、上越、長野、山形、秋田の各新幹線と特急列車の全編成に搭載する。

公明党の主張を踏まえ、既に東海、西日本、九州のJR3社は実施済みで、これでJR全ての新幹線に医療支援用具が配備されることになる。

JR東日本の車両に搭載される支援用具は、(1)聴診器(2)血圧計(3)脈拍数と動脈血中酸素飽和度を自動測定する「パルスオキシメーター」(4)ペンライト(5)口やのどを観察しやすくするため舌を押さえるのに用いる「舌圧子」(6)アルコールシート(7)簡易手袋―の7種類。

これまでJR東日本は、新幹線に自動体外式除細動器(AED)を搭載していたが、急病人が発生した場合は、車内で応急処置に協力する医師を捜し、協力を求めてきた。

今回、診断に最低限必要な医療用具を備えることで、車内で応急処置に当たる医師が急病人の状況を把握しやすくなり、より適切な判断ができるようになると期待される。

新幹線への医療支援用具の配備については公明党が粘り強く推進。昨年6月12日の参院災害対策特別委員会で、医師でもある渡辺孝男参院議員(当時)が急病人対策の改善を求める医療関係者の声を紹介するとともに「私も新幹線で2度ほど救急措置に呼ばれたことがある」と述べ、国土交通省に対して、医療用具の搭載をJRと共に検討するよう提案した。

これを受けて東海、西日本、九州のJR3社は、昨年7月から順次、東海道、山陽、九州の各新幹線に、(1)聴診器(2)血圧計(3)パルスオキシメーター(4)ペンライト―の4機器を搭載してきた。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

新聞の定期購読