公明、目標達成に全力

公明新聞:2014年2月24日(月)付

輸出を順調に伸ばしている北海道産の「十勝川西長いも」=1月 北海道帯広市輸出を順調に伸ばしている北海道産の「十勝川西長いも」=1月 北海道帯広市

農水産物輸出1兆円へ
13年、過去最高( 5500億円 )に
外国の輸入規制撤廃が課題

日本の農林水産物が海外で評判だ。2013年末に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産となった「和食」は海外でブームに。栄養バランスが優れ、おいしく、見た目も美しいとして、日本食への関心は高い。日本貿易振興機構(ジェトロ)の調査によれば、外国人が好きな外国料理の1位は「日本料理」だという。

これが後押しとなって、13年の農林水産物・食品の輸出額(速報値)は、前年比22.4%増の5506億円と過去最高を記録した。

中でも伸びが目立ったのが、りんごだ。大半が台湾向けで、旧正月の春節行事に合わせた輸出が大きく伸びた。台湾で日本産の、りんごは、おいしいだけでなく「安全で安心」「知名度やブランドイメージがある」などと評価が高い。

また、台湾人の健康志向の高まりなどから、12年産の長イモの輸出量は1999年産より4.5倍も伸びた。

課題は、こうした流れをさらに強め、日本の農林水産業の活性化を進めていくことだ。

アジアでは、都市部に住む人の所得が上昇し、中間層の厚みが増してきた。農水省は、世界の食の市場規模が2020年には680兆円と09年の2倍に拡大、このうち中国やインドを含むアジアの市場は229兆円と3倍に膨らむと試算。日本の農林水産物の“伸びしろ”は大きい。

政府は20年までに農林水産物・食品の輸出額を1兆円に倍増させる目標を設定し、日本食・食文化の魅力発信などを推進していく。

目標達成に欠かせないのは、海外の輸入規制の撤廃だ。東京電力福島第1原発事故以降、主要な輸出先である中国などは、放射性物質による汚染を懸念して、日本の農林水産物への輸入規制を強化してきた。

主な輸入停止措置13年の輸出額が過去最高となった要因の一つは「外国の輸入規制の緩和が進んだこと」(農水省)とはいえ、依然、輸入規制を続けている国は少なくない【表参照】。

これを踏まえ、公明党の稲津久衆院議員は、13日の衆院予算委員会で「外国の規制措置にどう対応していくのか」として政府の具体的な対応を迫った。

公明党は、昨年の参院選重点政策で農林水産物などの輸出額倍増を掲げた。外国の輸入規制などの課題を克服し、目標達成に全力を尽くす決意だ。

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