2014年度予算案 暮らしに安心と活力<1>

公明新聞:2014年1月16日(木)付

東京・世田谷区の「産後ケアセンター」を視察する公明議員=2013年10月東京・世田谷区の「産後ケアセンター」を視察する公明議員=2013年10月

公明の主張が反映
子育て支援

2014年度予算案は、公明党が昨年の参院選で掲げた重点政策などの主張が数多く盛り込まれています。公明党の主張や政策が反映された主な項目について、分野別に紹介します。

待機児童解消

保育の受け皿20万人増へ

14年度は消費増税による増収分のうち、国と地方を合わせて約5000億円が社会保障の充実に使われます。中でも、子育て支援に約3000億円が充てられます。

国の14年度予算案としては、保育所に入所できない待機児童の解消に向け、13、14両年度で保育の受け皿を20万人分増やす「待機児童解消加速化プラン」の推進に増収分の985億円を確保。保育所の運営費なども含めた待機児童解消関連予算全体では、6929億円が計上されました。

同プランでは、定員5人以下の家庭的保育(保育ママ)や同6~19人の小規模保育の整備、幼稚園での長時間預かり保育、認可をめざす認可外保育施設への支援などを進めます。また、保育の人材を確保するため、保育士の勤続年数に応じた賃金の上乗せができるよう、民間保育所に補助金を交付します。

母子の健康

「産後ケア」でモデル事業

母子の健康を守り、子どもを産み育てやすい環境をつくるため、14年度予算案で、各地域の特性に応じた切れ目ない妊娠・出産支援などを強化します。

産科医療機関から退院した直後の母子に対し、心身のケアや育児のサポートを行う「産後ケア」などのモデル事業を実施する一方、地域の相談・支援拠点「女性健康支援センター」につながる全国統一の電話番号を設けます。

また、都道府県などが設置する「不妊専門相談センター」で土日に講習会を実施するなど、妊娠・出産について相談しやすい体制を整えます。これらの事業を進めるため、11億円が計上されました。

このほか、9歳以下の子どもを中心に年間約100万人が感染する水痘(水ぼうそう)のワクチンが定期接種化され、ほとんどの自治体において、無料で接種が受けられる見通しです。

児童虐待防止

家庭的な環境で養育・支援

児童相談所での児童虐待に関する相談対応件数は、統計を取り始めて以来、毎年増加しており、12年度は過去最高の6万6701件を記録しています。

このため、14年度予算案では、虐待防止の推進や社会的養護の充実に向けて、消費増税による増収分40億円を含む1032億円を盛り込みました。

増収分は、虐待の被害者など社会的養護が必要な子どもを、地域社会において、より家庭的な環境で養育・支援するための取り組みに使われます。

具体的には(1)里親やファミリーホームへの委託促進(2)小規模グループケアやグループホームなどを実施するための整備費助成―などが挙げられます。

加えて、児童相談所の相談機能強化、児童家庭支援センターの増設、児童養護施設の耐震化やスプリンクラー設置に要する費用への補助なども前進します。

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