病院船導入へ実証実験

公明新聞:2013年6月26日(水)付

大規模災害時の医療拠点に 公明推進

大規模災害時の医療拠点となる病院船(災害時多目的船)の導入に向け、政府は、海上での治療行為の是非や患者の負担度合いなどを検証する実験を行う方向で調整に入った。

病院船は、医療機能と被災者輸送などの機能を備えた自己完結型の総合拠点。米国やロシアなどが保有しており、スマトラ島沖地震などの際も活用されていた。日本でも、従来は陸路が中心だった災害時の患者の搬送経路を海路にも広げることで、災害医療機能の向上が期待されている。

実証実験は、防衛省が保有する特製コンテナを使用。医療機材を備えたコンテナを海上自衛隊の艦船に設置し、災害派遣医療チーム(DMAT)が治療訓練を行う。内閣府は2013年度中の実施を視野に関係各省と協議を進め、13年度予算に盛り込まれた「災害対策総合推進調整費」の活用も検討する方針としている。

公明党はこれまで、国会質疑などを通して一貫して病院船の導入を推進してきた。さらに、海路からの医療支援を検証する事業については、3月22日に党災害時多目的船検討プロジェクトチーム(PT、木庭健太郎座長=参院議員)が政府に要請。5月13日の参院予算委員会でも横山信一氏が主張していた。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

新聞の定期購読