主張北朝鮮がミサイル発射 国際世論を無視する暴挙

公明新聞:2012年12月13日(木)付

東アジアの平和と安定へ 関係国の連携強化は急務

東アジアの平和と安定を求める声を無視して、北朝鮮がまた、ミサイルを発射した。

北朝鮮は12日午前9時49分、「人工衛星」と称する長距離弾道ミサイルを発射、同ミサイルは10時1分に沖縄県上空を通過し、同5分にフィリピンの東約300キロの太平洋上に落下した。弾道ミサイル技術を使った北朝鮮の衛星発射を禁じた国連安保理決議への違反は明らかであり、断じて容認できない。

今回、北朝鮮の発射予告に対して、日米韓3カ国はもちろん、中国、ロシア両国の外務省も強く自制を求め、潘基文国連事務総長も中止を訴えた。

北朝鮮がミサイル発射に踏み切った背景には、金正日総書記(昨年12月17日に死去)の「先軍政治」を継承した金正恩政権が、軍事中心の国家建設に向かう意思を内外に表明する意図があったとみられている。

だが、中国、ロシアという友好国の要求を拒絶したことは、北東アジアでの孤立をさらに深める恐れがある。

北朝鮮がこのまま、軍事偏重の「瀬戸際外交」を続ければ、国民経済の疲弊は続き、貧困から脱却する道はさらに遠のくことは間違いない。

アジア・太平洋地域ではオバマ米大統領が再選を果たし、中国で習近平体制が発足、今月16日には日本で衆院選が、19日には韓国で大統領選が実施される。

北朝鮮は「対話カード」をちらつかせて、各国を翻弄してきた。関係国の政権基盤が安定していない中で、北朝鮮に対して連携の足並みが乱れることがあってはならない。

今回の北朝鮮によるミサイル発射で、あらためて日米同盟を基軸にした、わが国の外交・安全保障体制の重要性が明らかになった。

だが、外交・安全保障に弱い民主党では心もとない。藤村官房長官が、情報がつかめないいらだちもあったのだろうが、「さっさと上げてくれればいい」(7日)などと発言し、民主党の政権担当能力の欠如を示した。

公明党は12日、北朝鮮ミサイル発射に対する党声明を発表。政府に、国連安保理の迅速な行動を促すことを求めるとともに、拉致問題で粘り強く交渉を続けるよう要望した。

北朝鮮は核開発とともに、その運搬手段であるミサイルの技術の開発に突き進んでいる。この北朝鮮の行為を放置すれば、米国や中国など核保有国が主導する核拡散防止条約(NPT)体制も空洞化することは必至だ。アジアの核廃絶へ各国の「本気」が問われている。

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