参院本会議浜田氏の緊急質問(要旨)
公明新聞:2012年11月3日(土)付
問責対応 首相は不誠実
予備費活用 中途半端な経済対策を批判
2日の参院本会議での公明党の浜田昌良氏の緊急質問(要旨)は次の通り。
【問責決議に対する公明党の立場】
震災からの復興の遅れ、原発事故対応に象徴される危機管理能力の欠如、外交・安全保障政策の迷走、マニフェスト総崩れなど、野田内閣に政権担当能力が著しく欠如していることは明らかだ。
公明党は、前国会で本会議に上程された問責決議案は、提案理由に納得できない点があり、採決に参加しなかったが、野田内閣が問責に値するという認識は、全ての野党会派と共有している。
【問責の受け止め】
首相は参議院から問責を受けたことに対し、平田参議院議長あてに、「深く肝に銘じ、重く受け止めている」「反省すべくは反省する」との回答を寄せた。
何をどのように「深く肝に銘じ、重く受け止め」たのか、何を「反省」し、これからどう行動しようとしているのか。この場で誠実に説明すべきではないか。
にもかかわらず、その責任さえ果たさず、国会開会を強行した。その結果、参院での所信表明を拒否されるという前代未聞の失態を招いた。その不誠実な対応が、結果として特例公債法の成立、衆院の「1票の格差」是正、「社会保障制度改革国民会議」設置を遅らせることになるのではないか。
その責任を、さらに野党に押し付けようとし、こうした懸案でさえ、政権の延命のために利用しようとしているとしか思えない。首相としての責任を、どう認識しているのか。
【中途半端な経済対策】
その一方で、厳しい経済状況を顧みず、補正予算編成を先送りし、小手先だけの予備費活用の決定でごまかした。与野党の信頼を回復させ、堂々と補正予算を編成すべきだったのではないか。
予備費による経済対策の大きな矛盾を指摘する。
国費4000億円のうち、震災復興特別会計予備費1200億円は復興債が財源に充てられるが、残り2800億円は、すべて一般会計、つまり特例公債が財源だ。しかし、このうち2100億円以上が、河川・港湾・道路をはじめとする公債発行対象経費だ。補正予算が編成されれば、これらについては建設国債が発行でき、特例公債の発行を回避できたはずだ。
家庭用燃料電池や次世代型省エネ設備補助の計400億円も、本来、エネルギー特別会計で行ってきた事業であり、補正予算が編成できれば、特例公債の発行を回避できるものだ。
野田政権は、「特例公債法の成立の遅れ」を理由に予算執行を抑制しながら、補正予算の回避を行ったために、発行しなくて済んだ赤字国債の対象を2500億円以上も増やし、11月末までに政府の財源が枯渇する事態を、逆に速めている。
さらに問題なのは、地方財政だ。今回の予備費の経済対策、国費4000億円に対し、地方負担が1700億円とされている。一方で野田政権は、11月分の約4兆円の地方交付税の配分も見送っている。経済対策の地方負担に見合った分は、全額、地方債を充当させるとしているが、ただでさえ借入金負担の増える地方の財政にどう責任を持つつもりか。
【13年度予算編成は新政権で】
先月30日、2013年度予算編成に関する政府・与党の初会合が開催され、11月中旬に「基本方針」をまとめることにしたとされている。しかし、年度を通じて執行の責任を負えない来年度予算の編成に着手することは、政権の延命、時間稼ぎと断じざるを得ない。
来る衆院選で、民主党政権が終わりを告げるのはだれの目にも明らかだ。速やかに、国民に信を問い、新政権で13年度予算編成、税制改正を行うことこそが、わが国の最も必要な経済対策だ。
【原子力規制委員会同意人事】
原子力規制委員会の同意人事について、与野党の対立が激しさを増しているので、この臨時国会でも見送る、との報道がなされた。本来、前通常国会で行うべき同意人事を党内分裂を恐れ、政局と結び付けたのは与党・民主党自身ではないか。この臨時国会で承認手続きを求めるのか。それとも、例外規定を悪用して「緊急時の承認先送り」をするのか。
【速やかに国民の信を問え】
首相は、衆院本会議で「明日への責任」と20回も繰り返したが、レームダック(死に体)となっている政権に終止符を打ち、速やかに信を問うことこそ、「明日への責任」だと申し上げたい。
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