いなつ久(衆院選予定候補=北海道10区)実績物語

公明新聞:2012年11月3日(土)付

経産省に基金の弾力的活用を申し入れる、いなつ氏ら=2006年8月28日経産省に基金の弾力的活用を申し入れる、いなつ氏(中央左)ら=2006年8月28日

地域再生への情熱 産炭地の窮地救う

かつて、日本の高度経済成長を支え“炭鉱の街”として栄えた北海道空知地方。そのうちの5市1町が今から6年前、炭鉱閉山後の地域振興を目的とした基金の 不適切な借り入れ問題をきっかけに財政破たんしようとしていた。その窮地を救ったのが公明党の、いなつ久衆院議員(次期衆院選予定候補=北海道10区) だった。「断じて地域を守る」。いなつ氏の執念の闘いで、実情に即した形に基金の運用規定を変更。危機に瀕した自治体財政と住民の生活は守られた。関係者 の証言をもとに奮闘のドラマを紹介する。【文中敬称略、役職は当時】

政治生命かけ奔走
基金の活用で 財政破たんの危機回避

2006年6月。北海道空知地方の5市1町が地方財政法で定められた手続きをせず、炭鉱閉山後の地域振興を目的とする「産炭地域総合発展基金」から不適切な長期借り入れ(起債)を行っていたことが問題視され、道や各自治体が協議して是正の方針を決めた。

該当した自治体は夕張、芦別、歌志内、三笠、赤平の5市と上砂川町。借入金は総額約71億4500万円(06年3月末現在)に上り、新聞各紙には「ヤミ起債」(読売)、「基金不正融資」(朝日)という見出しが躍った。

各自治体では、1996年度から知事の許可を受けた上で基金から借り入れ、正規の地方債として運用していた。しかし、人口減少などで財政状況は徐々に悪化。借入金の償還(返済)すら難しくなる状況で、やむなく借り入れを続け、地方債の償還などに充てていた。“窮余の策”だった。

この問題が発覚するや、各自治体は是正の方針を決めた。ちょうど全国で唯一、夕張市が財政再建団体(現在は財政再生団体に移行)入りを表明した時期とも重なった。「だが一括返済すれば、明らかに財政破たんする」。歌志内市の村上隆興副市長(現市長)が振り返るように、各自治体に緊張が走った。

基金の活用で老朽化した市営住宅の建て替えが進み、喜び合う入居者ら基金で建設された三笠市弥生地区の共同浴場は、地域交流の場として喜ばれている地元出身の道議であり、党道代表の、いなつ久は心を痛めた。「各自治体は過疎化の中、住民サービスの維持を考えながら、職員の採用抑制など徹底した財政改革を進めている。第2、第3の財政再建団体をつくれば、その努力が報われず、住民生活にも大打撃となる」。いなつは行動を開始した。地域再生にかける情熱をたぎらせながら。「住民の負託を受けた議員として、この問題を解決できなければ、次の選挙に出る資格はない」

いなつは、直ちに党道本部内に対策本部を設置。連携した党幹事長の冬柴鉄三(故人)も「責任を持って対応する」と全面的支援を約束した。6月29日以降、道議会産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会で、いなつは国による支援策の必要性を何度も訴えた。

度重なる道や首長との意見交換を基に、いなつは問題解決への“私案”をまとめた。「本来、地域振興に活用すべき基金。実情を考えれば最善の策」。基金を弾力的に運用し、借入金の返済などにも充てられるようにするという内容だった。

8月9日。この案の実現を冬柴と共に国に働き掛けるも受け入れられない。いなつは、一歩も引かなかった。さらに高橋はるみ知事とも連携し、要請活動を続けた。三笠市の小林和男市長は「いなつ議員は私のもとに小まめに足を運び、事の経過を逐一、報告してくれた。大変に心強かった」と感謝する。

粘り強い運動がやがて事態を動かした。9月22日、冬柴、自民党幹事長、経済産業相の3者の下で政治的な決着を図り、具体的には経産省が、知事の責任の下での運用などを前提に、旧基金を取り崩して地域に密着した公共施設などの整備費に広く充てられるようにすることで、結果として財源不足を補えるようになった。

自治体首長らも称賛-「本当に助かった」

これにより、各自治体は財政破たんの“危機”を回避することができ、その後、財政の透明性を確保するために不適切な借り入れも返済した。さらに旧基金は、老朽化した市営住宅の建て替えや公衆浴場の建設、医療・教育施設の整備など124事業にも活用され、住民に喜ばれている。

赤平市の高尾弘明市長は「本当に、助けられたというのが率直な思い。財政の立て直しも進み、今は市民サービスを充実させるところまできた」としみじみ語り、いなつへの称賛を惜しまない。

証言 北海道知事・高橋はるみ
「強い信念と行動力」--いなつ氏の活躍に期待


産炭地域総合発展基金の不適切な起債問題をめぐっては、空知産炭地域の自治体が破たん寸前まで追い込まれるという大変厳しい事態となったが、当時北海道議だった、いなつ衆院議員は、地域の苦しみをわがことのように受け止め、いち早く現地入りし、地域ごとの要望を取りまとめ、私どもにつないでいただいた。

産炭地域の財政状況から基金の取り崩しが不可欠であり、いなつ議員は地域の各首長とともに、経済産業省をはじめ、国の関係機関に熱心に働き掛けるなど、この問題解決のために奔走された。この基金の取り崩しの実現によって、空知産炭地域は財政危機を回避することができた。

いなつ議員の行動には、強い信念と情熱を感じており、今後の活躍を心から期待したい。

memo 産炭地域総合発展基金
必要な社会資本整備に充てる「産炭地域活性化基金」(旧基金)と新産業創出を支援する「産炭地域新産業創造等基金」(新基金)で構成。1992年度から国や道県などが出資して、北海道の空知地方(5市1町)と釧路地方(1市4町)、福岡、長崎、熊本の3県に設立され、総額は約470億円。

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