原子力規制 独立性高い新組織に

公明新聞:2012年6月14日(木)付

修正協議に臨む江田氏=13日 衆院第1議員会館修正協議に臨む江田氏(右端)=13日 衆院第1議員会館

首相の指示権は限定
設置法案修正 民自公3党が大筋合意

原子力の安全規制を担う新組織をめぐり、政府の原子力規制庁設置関連法案と、自民、公明両党の原子力規制委員会設置法案について修正協議を行ってきた民主、自民、公明3党は13日、衆院第1議員会館で断続的に協議し、自公案を軸にした修正で大筋合意した。公明党から江田康幸衆院議員が出席した。

これまでの協議では、一番の柱だった新組織については、自公案に沿い、国家行政組織法第3条に基づく独立性の高い「原子力規制委員会」を新設し、その事務局に原子力規制庁を置くことで合意。

また、処遇条件を整えた上で、原発を推進する経済産業省などから移る職員全員に、出身省庁への復帰を認めない「ノーリターン・ルール」を適用する。併せて、5年間の例外規定を設けた。原子力関連施設の検査などを担当する独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES)については、安全規制や専門性の高い人材集約の必要性から、自公案の通り、同機構の業務を規制庁に統合する。

さらに、大きな争点となった原発事故など緊急時の首相の指示権限は、指示権を限定することで一致。原子炉格納容器内の圧力を下げるベントなど、原発の安全確保のために技術的、専門的な知見が必要な事態では規制委の判断を尊重し、首相の指示権は及ばないようにした。

そのほか、地方公共団体に対して原発に関わる平時からの情報の伝達や、最新の安全基準や技術を古い原発にも適用する「バックフィット制度」を導入。政府案に盛り込まれている原子炉の運転期間を40年とする運転制限制も、公明党の主張により、新法案に盛り込まれることになった。

規制委員が電力業界から寄付や研究費の助成を受けて利益相反が生じないよう、寄付などの情報を公開することでも合意した。

ただ、同日の議論では、平時からの防災体制や長期にわたる事後対策に関して、実務者では合意に至らず、上のレベルの協議に委ねることになった。

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