武器輸出三原則「緩和」は拙速

公明新聞:2012年2月1日(水)付

質問する赤松氏(衆院予算委)質問する赤松氏(衆院予算委)=31日

ビジョンなき野田外交を批判
赤松、浜田氏

衆参両院の予算委員会は31日、外交・防衛や環太平洋連携協定(TPP)などをテーマに集中審議を行い、公明党から衆院で赤松正雄氏、参院で浜田昌良氏が質問に立った。

赤松氏は、昨年末に政府が、武器の輸出を原則として禁じる武器輸出三原則を事実上緩和したことについて「長い間、与野党を超えて日本の政治が大事にしてきたものを、いとも簡単に変えた責任は重大だ」と強調。緩和決定までの経緯について「国民的な議論に供されていない」として、拙速な判断を批判した。

赤松氏は、(1)同三原則の緩和と憲法がうたう平和主義の理念との整合性(2)政府内の議論と、わずかな国会質問のみを経て緩和が決められたこと(3)民主党政権の拙い外交力では、今後の運用に懸念があること—などの問題点を指摘。「武器輸出の垣根を低くすることよりも(他に)やらなければならないことがある」として、日本は再生可能エネルギーの国際共同開発などの問題で主導権を発揮すべきと訴えた。

野田佳彦首相は、今後の武器輸出や国際共同開発について「平和国家の理念を堅持しながら、個別に厳格に管理する」とし、再生可能エネルギーについては「国際的な普及に力を注ぐ」と応じた。

質問する浜田氏(参院予算委)一方、浜田氏は、TPP交渉参加と、核開発を進めるイランへの制裁をめぐる政府の対応を取り上げ、「外交の基本は信頼とビジョン。野田政権には全くない」と力説した。

浜田氏はTPP交渉参加について、政府が中国や韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)を含むアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の実現のための手段と位置付けていることに対し、「FTAAPができないような偏ったTPPは障害になる」と指摘。TPPで米国が主導権を握る点や、例外なき関税撤廃を原則とすることなどの課題を挙げ、「ASEAN、中国、韓国の意見を十分に反映させ、今の基本的な枠組みを変えさせていくことを交渉戦略の基本にすべきだ」と訴えた。

さらに、イラン制裁で国際情勢が緊迫化する中、中東に非大量破壊兵器地帯をつくるための国際会議開催が危ぶまれていることから「唯一の戦争被爆国の日本が能動的役割を果たすと明言せよ」と提案。野田首相は「ぜひ先頭に立ちたい」と答えた。

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