原発事故 わが子の健康は大丈夫・・・

公明新聞:2011年5月30日(月)付

活発な質疑が交わされた党郡山総支部と市民によるセミナー活発な質疑が交わされた党郡山総支部と市民によるセミナー

党福島・郡山総支部と市民らが共催
山下教授(長崎大学 大学院)を招きセミナー

正しい知識と情報の伝達を
理解深めてパニック防ぐ


公明党福島県本部郡山総支部と同総支部の女性党員や市民でつくる「子どもの成長を育む会」(遠藤いつ子会長)は24日、福島県郡山市内で、同県放射線健康リスク管理アドバイザーを務める山下俊一長崎大学大学院教授を講師に招き、セミナーを活発に開催した。

東京電力福島第1原子力発電所事故が長期化する中、同発電所から50?80キロ離れている郡山市でも放射能汚染に対する不安は根強い。

今回のセミナーは、正確な知識と情報を伝え、市民の疑問を解消しようと同総支部と市民が企画した。党福島県本部(甚野源次郎代表=県議)の甚野、中島千光、今井久敏の各福島県議と各郡山市議らが出席した。

講演した山下氏は、一時は3マイクロシーベルト以上あった郡山市内の放射線量が最近では1.3マイクロシーベルト前後になっていると述べた上で、「福島第1原発の事故は世界が注目している。パニックを起こさないためにも正しい知識と情報を伝え、皆が正しく理解することが大切だ」と訴え、参加者との質疑応答を丁寧に行った。

最後に遠藤会長は、「世界の英知を結集して、一日も早い収束を祈っている」とあいさつ。参加者の一人、上村久美さんは「子育て中のお母さんたちは『放射線』についてピリピリしている。きょう学んだことをしっかり伝えていきたい」と語っていた。

参加者との質疑応答から

危険避ける教育を子どもに

Q 3カ月の乳児を育てている。子どもは大人の10倍、放射線への感受性が強いといわれているので心配だ。

山下教授 子どもの方が放射線の影響を強く受けるということは、正確には分からない。しかし、単位面積で考えると体が小さい方が影響があるのかもしれない。

Q 小学校1年生と3年生の子どもがいる。帽子をかぶりマスクを付け、ジャンパーを着せて、登校させているが、放射線を防ぐ効果はあるのか。

山下教授 郡山市の放射線レベルでは、そのような防護をする必要はない。しかし、放射線物質に注意を喚起するということでは意味がある。雨どいの下や側溝など放射線量の高い「ホットスポット」があり、それらに子どもが近づかないような教育をすることは大切だ。

Q 海藻類がいいと聞いているが、何を摂ればいいのか。

山下教授
放射性ヨウ素は甲状腺にたまりやすく、多く取り込まれると甲状腺がんになる可能性がある。それを防ぐのがヨウ素剤だが、この代わりに、ヨウ素を多く含むコンブやワカメを食べるといいという俗説がある。しかし実際は、食べきれないほど摂取しないと効果がなく、無意味だ。なお、セシウム137による体内被ばくを防ぐ食品もない。

Q わが家の飲料水は井戸水だが、飲んでも問題ないのか。

山下教授 半減期が8日間の放射性ヨウ素の影響はもう心配ない。セシウム137が気になるところだが、地下水は何十年もかけて浸透するので今すぐには影響はない。しかし、(雨水など)表層水が水源に入り込むような井戸は影響が心配され、測定する必要があると思う。

Q 町内会の回覧板で「側溝の砂は触らないように」との連絡があった。近く、町内会のクリーン作戦が行われるが、草むしりしてもかまわないのか。

山下教授 一日中、外にいるわけでもないので影響はない。

Q 家庭菜園の野菜は食べても大丈夫か。

山下教授
自分で作った野菜を何十キロも食べる人は少ないのではないか。国が家庭まで放射線量を測定することはできないかもしれない。その代わりに多くの農作物が作られている場所の放射線量を国が示せば、市民も参考にできる。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

新聞の定期購読