医療

少子高齢化が進む中でも、日本の医療は「国民皆保険制度」を維持し、誰もが比較的軽い負担で高度な医療を利用することができます。国内総生産(GDP)に占める医療費は、先進諸国と比べても低い水準であり、効率的な医療が評価されています。

しかしながら、近年では救急医療を取り巻く諸課題や地域医療の困窮、産科・小児科医の不足など、医療提供体制が危機に瀕しています。さらに、高齢化によって医療費が増大する中で医療制度を持続可能なものとするため、医療保険制度の見直しが求められています。

取り組み

公明党は、これまで医療制度改革に取り組んできました。持続可能な医療制度の構築とともに、高額医療・高額介護の合算制度や、高額療養費の窓口での立て替え払いが不要になるなど、患者の負担軽減も進めてきました。また乳幼児医療費の無料化推進や女性専門外来の普及などにも取り組んできました。

また、国民の死因の1位である、がん対策に国を挙げて取り組むよう「がん対策基本法」の制定をリードし、がん対策基本計画を策定。放射線療法や緩和ケアの体制強化、小児がん拠点病院の整備などを進めるとともに、子宮頸がん・乳がん・大腸がんの検診無料クーポンや、胃がん対策としてピロリ菌除菌の薬の保険適用拡大も実現しました。

さらに難病対策については難病の原因究明と治療法の研究開発の推進、医療費助成の対象疾患の拡大に取り組み、救急医療の分野では、救命救急センターの整備・拡充やドクターヘリの全国配備などを進めてきました。

基本計画によるがん対策の進ちょく状況

  前・基本企画 現状(2007~12年の成果) 新・基本計画
全体目標 75歳未満のがん死亡率を10年で20%減少 8.8%の減少 目標を維持
拠点病院の整備 すべての2次医療圏におおむね1カ所整備 286カ所から397カ所に 指定要件のあり方、医療水準の向上図り、機能充実
放射線療法、
化学療法の推進
すべての拠点病院で実施 全拠点病院が放射線治療機器や外来化学療法室を設置 専門的な医療従事者の養成とチーム医療を推進
緩和ケア すべてのがん診療医が基本的な知識を習得 3万13人が研修終了(2012年1月末) すべての医療従事者が知識を習得。特に拠点病院の医師が研修終了
がん検診受診率 50%以上 2~3割程度 5年以内に50%
胃、肺、大腸は当面40%
がん登録 実施する医療機関数の増加 2012年度中に全都道府県で地域がん登録を実施 法制化を検討
働く世代や小児へのがん対策の充実 - -
がん患者・経験者の勤労支援とともに小児がん拠点病院を登録

めざすもの

1ヵ月分の自己負担限度額[一定以上の所得 15万円+(医療費-50万円)×1%(※8万3400円)][一般課税世帯 8万100円+(医療費-26万7000円)×1%(※4万4400円)「公明は300万円以下を別区分する用提案」約4万円][住民税、非課税の低所得 3万5400円(※2万4600円)※過去1年間に3回以上支給を受けた場合、4回目以降に適用]高額療養費制度(70歳未満の場合)

公明党は充実の医療体制の確立により、健康長寿の社会を構築します。そのために、がん、循環器疾患、糖尿病などの生活習慣病の予防対策を推進します。

また、医療費の窓口負担が一定額を超えた場合に払い戻される「高額療養費制度」について、70歳未満の年間所得300万円以下世帯(住民税非課税世帯は除く)の負担上限額を現行の月額約8万円から月額約4万円に引き下げるなど、患者負担の軽減を進めていきます。

難病対策の抜本的な改革も重要です。難病で苦しむ患者を社会で支える体制を構築し、将来にわたって安定的な難病対策が講じられるようにします。

さらに、「iPS細胞」等による再生医療を国民が迅速かつ安全に受けられるようにするための環境整備の推進や、医師の地域偏在や救急・産科・小児科・麻酔科など診療科目による医師不足の解消に取り組みます。

医療制度を持続可能なものとするための取り組みも欠かせません。国民健康保険制度の都道府県単位の一元化を進め安定的な運営を図ることや、医療保険制度における公費負担割合の引き上げを行い、保険料の負担を軽減していきます。