デジタル・デトックスの勧め

2014年4月11日

世界中の人といつでもつながれる便利なデジタル社会。しかしその便利さが返って私たちを追い立て、心の余裕を失わせているのかもしれません。身体の老廃物を解毒するように、デジタル社会でたまった疲れも解消しましょう。

LINEの「既読スルー」は気分を害する?

若者の間で人気を獲得し、爆発的な広がりを見せているLINE(ライン)。特徴の一つに、メッセージを送ると、「既読」という表示が出て、相手がメッセージを読んだかどうか分かる仕組みになっています。安否確認などに便利な機能ですが、一方で、「既読」という表示が出たにもかかわらず返事が返ってこないとスルー(無視)されたといって気分を害する人も多いそうです。またメッセージを受け取った方も、早く返事をしなければ悪いという、追い立てられるような気持ちになるという話も聞きます。
このような現象は何も今に始まったことではありません。SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)の牽引役になったMixi(ミクシー)では「Mixi疲れ」という言葉に象徴されるように、仮想社会のつきあいに疲れを感じるということが10年ほど前から顕著にありました。
今ではLINE、Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)など、コミュニケーションをとるための便利なツールはさらに増え、それらの対応に追われ、かえってストレスをためてしまうという人が増えているのも事実です。

ネット依存していないか、チェックしてみる

次の項目にいくつ当てはまるかチェックしてみましょう。

・朝、目が覚めると、枕元のスマホでメールやSNSを必ず見る。
・食事の最中もメールやSNSの着信音が鳴るとついスマホを見てしまう。
・通勤・通学中は、ほとんどスマホを見ている。
・歩きスマホをしてしまう。
・携帯の電波やWi-fiがないところでは不安になる。
・自分の行動や食事などを常に記録しなければという気持ちにかられる。

もしもこのような症状に心当たりがあったら、あなたはネットに知らず知らずの間に依存してしまっている恐れがあります。常につながっている便利さと引き換えに、心の平穏を失っていないかどうか振り返ってみる必要があるかもしれません。

デジタル・デトックスを試してみましょう

デトックスとは「解毒」という意味です。もともとは断食などで体にたまった悪いものを排出することですが、「デジタル・デトックス」は心の解毒。デジタル生活で積もり積もった心の疲労物質を排出し、もう一度平穏な気持ちを取り戻そうという試みです。
アメリカではデジタル・デトックス・キャンプなどといって、携帯やWi-Fiの通じないところで暮らし、完全にオフラインな生活を送るというイベントもあるそうですが、わざわざ高い費用を払ってそのようなものに参加する必要はありません。自分でできる方法でデジタル・デトックスを試してみましょう。

1)週末にスマホもPCも置いて旅に出る
環境を変えるには、普段暮らしているところではなく旅に出るのがお勧めです。その際、何かと「つながる」ようなデバイスはすべて置いて行きましょう。普段読みたいと思っていた本を1冊持って行くのもいいかもしれません。

2)無料のウェブサービスを整理する
ニュース配信などの無料のウェブサービスに入っている人は、そのサービスがなければ本当に困るかどうか良く考えて、不要なアカウントは削除しましょう。

3)SNSを退会する
SNSに入っている人は、その中のコミュニティが自分にとって本当に必要なものかどうか見直しましょう。惰性で続けているSNSなどは、この際思い切って退会してしまうのもいいでしょう。

時間の流れがゆっくり感じられたら成功

SNSやウェブサービスを見なくなれば、自然と時間に余裕が生まれます。次々に情報に追い立てられるような焦燥感も和らいでくるでしょう。時間が以前よりもゆっくりと流れるように感じられたら、デジタル・デトックスは成功したと言えるでしょう。問題はその空いた時間をどう使うかということ。
身体のデトックスと同じく、解毒の効果は永久には続きません。
貴重な時間をご家族との大切な時間に充てるもよし、ゆっくりと本を読むもよし、音楽を楽しむもよし。穏やかな暮らしを充分に味わって、また日常の仕事に戻っていきましょう。