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2018年9月6日

【主張】除染土問題 住民の根強い不安、不信ぬぐえ

東日本大震災から間もなく7年半の節を刻む。今もなお被災地は、東京電力福島第1原発事故の影響と懸命に闘い続けている。

環境省の除去土壌(除染土)の処分に関する検討チームは、中間貯蔵施設が稼働する福島県以外の東北・関東地方7県と56市町村などを対象としたアンケート調査の結果を公表した。

改めて浮き彫りとなったのは、除染土を保管する自治体の苦悩だ。国、そして国民全体が真摯に向き合い続けなければならない問題である。

福島を除く除染土の総量は約33万立方メートルに及ぶ。除染実施後の処分が義務付けられている自治体は、学校や公園、駐車場を含む除染現場や仮置場での保管を余儀なくされている。

今回の調査によると「用地を確保し処分」など将来の方針が明確になっている自治体は限られ、方針が定まっていても具体的な処分場が決まっている自治体は皆無だ。

除染土の取り扱いについては「今後、検討する」「処分も再生利用も困難」など、多くの自治体が苦慮している。

何よりもまずは、根強い住民の不安や不信を丁寧に拭う必要があろう。調査でも約9割が、国と各自治体は協力して除染土の「飛散・流出」「地下水への影響」「埋め立て場所からの放射線」について安全性を説明すべきと答えている通りだ。

ただ、除染土を今のままの状態にしておくわけにはいかないのも事実。学校活動への影響は長引き、保管場所の水はけ悪化や地表の陥没といった問題も顕在化しつつある。

現在、国は埋め立て処分に関する実証事業を茨城県東海村と栃木県那須町で進めている。あらゆる角度から安全性を徹底的に検証し、情報を分かりやすくオープンな形で国民に示すべきだ。安全確保のための明確な指針や基準の策定につなげてほしい。

環境省は、放射性物質の濃度が一定以下の除染土を道路などの公共事業で再利用して減量する方針だ。今回の調査では1割の自治体が除染土の「再生利用による活用」を考えていることも明らかになった。ここでも、安全性の丁寧な検証と住民の理解が大前提になるのは言うまでもない。

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