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2020年5月21日

【主張】自粛の強要 不当な嫌がらせは許されない

過剰な反応を抑え、冷静さを保つべきである。

新型コロナウイルスの感染拡大防止へ社会全体で取り組みが続く中、営業を続ける店舗や外出する人たちを不当に非難する行為が多発している。「自粛警察」という言葉まで生まれている現状は憂慮に堪えない。

時短営業をしていた東京都内の居酒屋は「こんな事態でまだ営業するのか」と貼り紙をされた。無観客での演奏をインターネットで配信していたライブバーも「次に発見すれば、警察を呼ぶ」と書いた紙を貼られた。いずれも、都の基準を踏まえた営業形態だったにもかかわらず被害に遭ったのだ。

誤解に基づいていたのかもしれないが、何の罪もない事業者を一方的に悪者と決め付け、恐怖心を与えるようなことがあってはならない。

また、県外ナンバーの車が傷を付けられたり、写真を撮られてインターネット上でたたかれたりする被害も各地で相次いでいる。不要不急の外出を自粛せずに県外からやって来たと思い込んでの嫌がらせのようだ。

民間調査では、不要不急の外出をする人たちに対し「終息時期が遅くなり、自粛している私たちが迷惑を被る」といった反発の声が寄せられている。こうした感情は当然としても、それに基づく行き過ぎた行為を正当化する理由とはならない。

「自分と違う行動を取る人に嫉妬心を覚え、不安を解消するために攻撃する」と専門家も分析するように、長引く自粛生活の影響が悪質な行為につながっているのであろう。しかし、私的な制裁は許されない行為であり、場合によっては犯罪に該当することを強く指摘しておきたい。

国や自治体は、不当な行為は許さないとの姿勢を明確に示し、取り締まりを強化すべきだ。同時に、店舗の営業などについての疑問や批判は行政が受け付け、しっかり対応していくことも周知する必要がある。

先の見えない状況に不安を覚えない人はいまい。とはいえ、自分勝手で卑劣な行為が横行するようでは、社会不安を広げるだけだ。相手を思いやり、互いに支え合うことが、今は何より大切である。

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