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2020年5月14日

コラム「北斗七星」

1枚の写真がある。緑色の医療用ウエアを着た二人の女性が抱き合い涙をこらえている。新型コロナ患者の治療で感染し、死亡した同僚を悼む姿だ。ロイターが配信した◆コロナに感染した医療従事者は世界で9万人超。緊張を強いられる職務である。ところが、その人たちへの不当な差別や偏見が今も続いているのだ。日本新聞協会と日本民間放送連盟は今月末までに差別防止へ共同声明を出す意向を示した◆「病院で働いているなら来ないで」と美容院に断られ、子どもの幼稚園で「病院勤務ではないですよね」と戸を閉められる。恐怖心からくる“ここだけ、今だけ良ければ”との意識なのだろう。2月27日付小欄で触れた実態と何ら変わっていない◆40年前。人類を苦しめてきた天然痘が根絶した。きょう14日はその端緒となった、英国の医師・ジェンナーが農民の伝承をもとに、牛痘を少年に接種した日である。伝記によれば、「人間を牛扱いするのか」といった偏見が続いたという◆コロナ禍の生徒へ送ったドメニコの近著『「これから」の時代を生きる君たちへ』(世界文化社)にこうあった。「このような危険な事態がもたらす別の大きな危機は(中略)私たちの社会生活や人間関係が毒され、人間らしい行いができなくなることです」と。越えねばならぬ、もう一つの“山”である。(田)

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